タクテクス10号の初級ゲーム「アイラウの戦い」をプレイしました。
Wikiでも「市販品に匹敵するほど本格的」と書かれるほどのもので、マップはデザイナーズキットなどで自作しないといけません。今回は綺麗に作成されたマップを自作カウンター付きでもらいましたので、プレイできたのです。マップはハーフマップよりちょっと幅広で、もはやミニゲームとは言えません。またプレイ時間も3~4時間と書かれています。そんなわけで、今日はルールについての疑問点とどう考えたかについて書きます。
ルールは、みんなよく知っているNAWです。EZOCから抜けるには戦闘の結果か夜間ターンのみの強ZOC。隣接する敵味方ユニット全部が戦闘しないといけません。CRTは後退型で挟んでポンしないと、ほぼ除去できません。除去した敵ユニットの戦闘力の合計がVPとなります(それ以外もありますが)。
ここまでは疑問の余地なし。
このゲームで特徴的なルールは、まずは師団活性化数の制限があります。ルールでは「活性化」とは言わず「投入」と言っていますが、今風に。フランス軍は親衛隊(Gd)とミュラ(Mur)の騎兵+5個師団中3個師団+増援のダヴ―ズベスト(モラン(Mor)、フリアン(Fri)、ギュダン(Gud)の不滅の3人)のうち1個師団+ネイの軍団(マルシャン(Mar)、ガルダンヌ(Gar))のうち1個師団です。
一方のロシア・プロイセン軍はロシア7個師団中4個師団+増援のプロイセンのレストック(Les)師団です。
第1~3ターンには移動制限があり(前に書いた通り、これを忘れてプレイし直し)、戦闘が徐々に激しくなっていく感じが出ています。
活性化した師団は全移動力が使え、さらにEZOCに進入できます。非活性化師団は移動力1/2にEZOC進入不可。ただし、元々EZOCにいるユニットは戦闘できます。
ここで疑問①非活性化砲兵は砲撃できるのか?NAWですので、砲兵は2ヘクス先まで砲撃できます。で、私の考えは「できる」です。非活性化師団は戦闘不可なのではありません。現に元々EZOCに入っているユニットは戦闘できます。砲兵も1/2移動力で移動(大体2ヘクス)して砲撃可能じゃないかと。
次の特徴的なルールは師団のモラルです。各師団に士気値が設定されていて、戦闘後前進、敵ユニット除去、騎兵突撃(後述)成功で+1.休息で+1か+3、戦闘時の後退でー1、ユニットの壊滅で-2となります。
ここで疑問②複数師団が参加した戦闘の結果で変動する士気はどの師団に適用するのか?私は「参加した全師団」としました。複数の師団が合同で戦っているのに、敵を除去したら1つの師団だけ士気が上がるというのはあり得ないと思います。勿論、マイナスについても「全師団」適用です。
士気喪失した(士気値0になった)師団は、移動時に全移動力で後退します。疑問③後退は1回だけか?士気値0の間ずっとか?私は「士気0になった1回だけ」としました。他のルールで、士気喪失した師団も攻撃ができると書いてあります(不利な修正は受けるが)。なら、逃げっぱなしってことは無いでしょう。ちなみに敵から離れれば、上述の休息で士気値が上がります。
さらに特別なルールとして、騎兵突撃があります。敵ユニットと味方騎兵が平地にいる場合、騎兵突撃を宣言して突撃表(縦軸戦闘比、横軸出目)で騎兵突撃が成功すれば敵ユニットの上に騎兵ユニットを置けます。このため、敵ユニットは周囲6ヘクスが騎兵ユニットのZOCとなり、後退すなわち除去となります。ただし、このためには、騎兵突撃したユニット以外で攻撃しないといけません。騎兵突撃したユニットは戦闘に参加できないのです。疑問④騎兵突撃は騎兵ユニットの移動の直後に行うのか?戦闘フェイズで行うのか?これは大きな話で、戦闘フェイズ(つまり移動フェイズ終了後)に行う場合は、騎兵ユニットが占めているヘクスに味方の攻撃用のユニットが置けません。つまり攻撃力が減るという事です。私の考えは、移動フェイズに騎兵が移動した直後に騎兵突撃を宣言し実行する、です。騎兵が突撃し、その後を歩兵などが続いたという事を想定したのです。
ところで疑問⑤突撃表の戦闘比は1-2以下しかないが1-1とかそれ以上はどうするのか?騎兵の戦闘力は1とか2とかが多いですが、3とかもありますので、3-1とかもあり得ます。1-2では出目1~4で成功なので、3-1とかならもっと成功率が高い気がしますが。まあ、1-2以上は1-2と同じとしました。
さて、騎兵突撃が失敗したり、その後の攻撃が失敗したら騎兵は除去されます。が、その後の攻撃も成功すれば、敵ユニットは除去されます。この時、疑問⑥戦闘後前進はどうなるの?敵ユニットがいたヘクスには騎兵ユニットがいます。スタック禁止ですから後から攻撃したユニットは戦闘後前進できません。実情としては、騎兵が団子状になっているので、後から攻撃した部隊は前に進めなかった、という事だと考えました。
まあ、こんなわけで、ルール的にはもう少しデベロップの余地がありそうですが、このレベルのゲームを隔月刊で載せているので、まあ仕方がないかな。
プレイ結果は後程。