エプソム作戦

 今回はタクテクス誌6号のミニゲーム「エプソム作戦」です。2号のシェルブールといい、16号のオーバーロード作戦といい、なんかノルマンディが好きですね。これも自作ユニットをもらいました。マップは昔コピーしたものがありました。ちょっと黄色い。

 このゲームの戦闘システムは、「ブノット・ヤコブ橋」と同じです。今回英軍は師団単位、独軍は大隊単位(増援が師団単位)なので、独軍の練度を含め、このCRTとは相性が良さそうです。ブノット・ヤコブ橋と違うのは、「正面攻撃」、「側面攻撃」でコラムが分かれているのではなく、「支援あり」、「支援なし」で分かれている所です。

 支援とは支援ポイントを消費して戦闘することで、この支援ポイントがこのゲームの肝でもあります。英軍は2個軍団のうち、好きな方あるいは両方に支援ポイントを与えます。これが10ポイント。さらに戦闘ごとに1ポイントの支援ポイントが必要です。初期支援ポイントは50ポイントで、後々増援で50ポイントが来ますので、全部で100ポイント。2個軍団に与え、かつ戦闘したらあっという間になくなります。重心形成が必要です。まあ、支援しなくてもDeが無くなってDrになるだけなので押し込むことはできますが。

 一方の独軍は支援ポイントの使い方が異なります。初期30ポイントですが、戦闘結果を軽減するために使用できます。1ポイントで1ランク(DeならDr2*に)軽減できるので、Deを効果なしにするために4ポイント使えばいい。ただ、そんなことばかりしていたら、あっという間になくなっていきます。独軍は、毎ターンダイスを振って1、2が出れば、さらにダイスを振って出目の半分が支援ポイントとして受け取れます。ちなみに5だと再度振った出目の半分、6だと出目分支援ポイントが減ります。ほんと、どんどんなくなります。支援ポイントが10ポイント未満になったらZOCが無くなります。あな恐ろしや・・・。

 このゲームは、支援ポイントの使い方だけではなく、スタック、移動、戦闘で英軍と独軍のルールが異なります。いや、ホント、複雑で、ルール適用忘れたりしました。まあ、部隊規模も違うので仕方ないかもしれませんが、表とかにしてわかりやすくした方がソロプレイの時は間違えないと思います。

 

 ではプレイ。初期配置は以下の通り。英軍は師団規模なのでマップ上に4つしかユニットがありません。増援で第1ターンに2個、第2ターンに2個来ます。都合8個。北方に突破されたら支援ポイントが削られますので、案外広く展開しないといけません。

初期配置

 最初に支援ポイントを与える軍団を選択します。西側の第8軍団は増援で2ユニット来ますので、こちらに10ポイント割り振りました。

 シーケンスは両軍ターンとも第1インパルス(イムパルスと表記されてますが、今風にインパルスとします)と第2インパルスに分かれていて、各インパルスは移動か戦闘しかできません。つい、移動したかどうか忘れてしまいます。なので、プレイの途中からユニット横向きで移動済としました。

 最初は英軍ターン。第1インパルスは、前進と接敵している所は攻撃します。

第1ターン第1インパルス

 さらに第2インパルスも攻撃を継続しました。

英軍攻撃終了

 エプソム作戦ですので、西側で押し込み始めています。マップ下中央の112高地の占領がVPが高い(8ポイント)ので、そこを目指します。他のVPはカーン市街ヘクス各1ポイント(計10ポイント)です。

 ここまでで、英軍の支援ポイントは第8軍団に10ポイント、戦闘が第1インパルス2か所、第2インパルス6か所なので、32ポイントまで落ちました・・・。支援ポイントの増援は第4ターンから10ポイントずつ、第8ターン(最終ターン)までです。第2、第3ターンで10ポイントずつ使い戦闘もするとかなり厳しい。

 一方の独軍も戦闘結果軽減で5ポイント使っています。独軍は部隊ごとの支援ポイントは不要ですが(戦闘には使用)。

第1ターン独軍フェイズ直前の支援ポイント

 独軍も負けじと反撃します。ブノット・ヤコブ橋の時も書きましたが、Arはほとんどないので攻撃しないとMOTTAINAI。支援なしの独軍だけArの可能性があります。

 ちなみにDRM独軍は諸兵科連合でもらえます。英軍は、逆に相手にする独軍のユニット数でマイナスのDRMが付きます。

 

第1ターン独軍第1インパルス

 英軍はユニット数が少ないので穴が開きやすい。

独軍第2インパルス

 英軍は包囲攻撃で1ユニット除去されました。悪いプレイの見本のようです。

 それでも第2ターンに増援を得て、何とか態勢を立て直します。

第2ターン英軍終了時

 この時の支援ポイントの状況は以下の通り。やあ、両軍とも減りまくってます。

第2ターン英軍フェイズ終了時の支援ポイント

 第3ターン開始時。このターンにドイツ軍の3個師団の増援があります。師団が参加するとDRM+1もらえます。

第3ターン開始所の状況

 第4ターン開始時。英軍もだいぶ戦線が整ってきました。

第4ターン開始時の状況

 第6ターン開始時にはこんな感じ。英軍が西側で押し込んでいます。また、カーンにも手を付け始めました。ドイツ軍も除去されたユニットが出てきました。

第6ターン開始時

 ちなみに、この時の支援ポイントはこんな感じです。もう、両軍ともお腹がすいてます。

第6ターン開始時の支援ポイント

 そして最終ターン。両軍とも激しい112高地争奪戦を繰り広げましたが、独軍は部隊損耗し過ぎて、もう奪還の目がありません。

プレイ終了時の状況

 VPは、英軍が112高地(8VP)、カーン市街(4VP)で合計12VP。独軍にZOCがないので、最後に南に中央突破しました。独軍がカーン市街(6VP)でVP差は6ポイント。「痛み分け程度」でした。この時の支援ポイントは、といえば。

プレイ終了時の支援ポイント

 悲惨だ・・・。

 

 このゲームは支援ポイント(補給)の計画的な割り振りが大事です。英軍はどちらの軍団に力を入れるか(両方でも可能ですが、すぐに支援ポイントが無くなる)。独軍は損害を許容するか、支援ポイントで減殺するか。考える事が多いです。

 ただ、両軍別々のルールが多いのがちょっと玉に瑕。リスト化して間違えないようにしないと。独軍の反撃ルールとか忘れていたりしましたから。