「オレとオマエの異世界転生REBOOT」(ロッカクエンピツ)

 異世界転生モノがラノベやマンガで流行っています。前に書きましたが。で、ゲームでも一部で流行っているようで、タイトルのゲームを買ってみました。この他にもいろいろあったんですが、このゲームはソロ可能かつ、対戦型と協力型の両方に対応しているという凄さ。そして、箱も分厚い。10cmぐらいあるんじゃないでしょうか。

ボックス

ボックスが厚い・・・

 異世界転生モノでは、本当に死んで異世界に転生するものと、生きたまま異世界に人生が転換するものとがあるようですが、このゲームは前者です。暴走トラックに引かれて死んだ主人公が、女神さまに「異世界に行って魔王を倒して」とお願いされます。

異世界のマップボード

 異世界のマップです。特に名前はないようです。中央が「希望の都ノルニア」です。始まりの街です。転生者はこの5×5マスを移動してクエストを行っていきます。

多彩な魔王様たち

 魔王様です。新米魔王(左下)はチュートリアル用に良い魔王だそうです。その他、七つの大罪毎の魔王とエクストラ魔王がいます。プレイではこの中から一人を選びます。今回は最初なので「今日から魔王様!」を選びました。ちなみに、今見えている面は「対戦型用(勇者対決)」です。裏面が「協力型用(勇者団結)」になります。魔王ボードの右下に記号があります。

協力型用の魔王ボード(イラストが少し違う)

内容物(チップやダイス)の一部

 何がすごいって、ダイスの数がすごいです。18個あります。全部を使うわけではありませんが、クエストを解決するためにゴロゴロと振ります。「達成チップ」はマップに配置します。「初級」クエストを終えると「上級」クエストに、「上級」クエストを終えると「平穏」になります。マップのそのマスは、勇者がクエストを解決したことによって平和がもたらされたという事です。「魔石チップ」はレベルアップやアイテムの購入に使います。クエストを達成すると貰えます。

カード類

 「前世」カード21枚、「勇者」カード16枚、「祝福」カード26枚はキャラメイクで使います。それぞれランダムに2枚引いて好きな方を選べます。前世ではどんなに人だったのか(「前世」)。転生したら何の職業になったのか(「勇者」)。そして女神さまからもらえるチート(「祝福」)です。「前世」は平凡な高校生やサラリーマンからお相撲さんや大学教授などがあります。「勇者」は冒険者から村人Aなどがあります。「祝福」は特殊な魔法から必殺の武器などがあります。「前世」と「勇者」は固定ですが、「祝福」は後から追加で増えることもあります。

 「アイテム」は消費するもの、「装備」は続けて使えるものです。

 「魔王の暴虐」は、各魔王固有ものと共通のもので、大体が全体攻撃カードです。魔王が「覚醒」していくと発現します(後述)。

 「初級」、「上級」クエストは、マップ上のマスに止まった時に引きます。「超級」クエストはマップに2枚だけ置かれる特別なクエストです。

その他のカード

 追加ルールで使う「追加」カードがあります。また、コラボカードがあり、ロッカクエンピツホームページに行くとマンガが載っていて、それに出てきたキャラのクエストカードです。「都市」カードはマップに配置します。「女神ルーム」は、勇者対決の場合に死亡回数をカウントするのに使います。勇者団結の場合は余ったキューブを置くだけです。ちなみに、死亡しても即ゲームオーバーではなく、ちゃんと生き返ります(「おお、勇者よ。死んでしまうとは情けない」)。もちろん、デメリットはあります。

 「魔王城」カードは、条件をクリアすると出現してマップに配置する魔王城を示しています。配置場所は裏に書かれていてサイコロで決めます。

 

 さて、試しにプレイしてみましょう。細かいことはおいおい説明します。

 

 最初にキャラメイクです。「前世」、「勇者」、「祝福」カードから2枚引いて好きなものを選びます。引いたのはこれらです。

キャラメイク

 各カードの上部にあるマークの合計がステータスになります。左側上が「ライフ」、左側下がDP。DPは消費することでダイスの出目を操作できます。ダイスポイントではなく運命(デスティニー)ポイントだそうです。右側の3つはそれぞれ「武技」、「魔法」、「交渉」ポイントになります。薄い色は0ポイントです。

 「勇者」は3段ありますが、最初は一番上のレベル1。レベル3まで上げられます。

 「祝福」はいろんな効果が書かれています。

 今回は、「前世」に「ライトノベラー」、「勇者」に「新米冒険者」、「祝福」に「超幸運」を選びました。これで「武技」5、「魔法」4、「交渉」5、「ライフ」4、「DP」5となります。「祝福」の効果は、DP1使うと振れるダイスが7個になることです。初期状態では最大5個(武技、交渉の場合)ですので、使い勝手があります。ステータスが上がってくると不要になりますが・・・。

 

 いよいよ冒険の開始です。

タイトルコール

 「『ライトノベラー』だったオレが『新米冒険者』に転生させられて『超幸運』で魔王を倒せって? いや無理だろ・・・」

 このタイトルボードは4種類あり、自由に使えます。複数プレイする場合に気分を盛り上げるためのものです。ソロだと、まあ、ねぇ・・・。

初期配置全景

 全体の初期配置はこんな感じになります。結構場所を使います。勇者カラーはレッドにしました。マップ中央の始まりの街「希望の都ノルニア」に勇者コマを配置します。マップの四隅は辺境地帯です。右上、左下に「冒険者の町」を、左上、右下に「超級」クエストを配置します。「超級」クエストは4枚からランダムで2枚選びます。装備マーケットには3枚オープンした装備が販売されていて、ノルニアや冒険者の町に止まると購入できます。購入には「魔石」チップが必要です。

 「トラックボード」はプレイヤー人数ごとに別々にあり、魔王ステータスなどを記録します(後述)。

プレイヤーボードと「前世」、「勇者」、「祝福」カード

 さて、まず最初にマップ上で移動します。そのまま留まってもいいのですが、魔石とか持っていないので何もできません。さっさとクエストをクリアして来いという事です。

 移動にはダイスを振ります。黄色のダイス2つを振って、小さい方の目が移動力(マスの数です)。1と3が出たので、1移動力です。左隣に移動します。

最初のダイス

初めての旅(左のマスに移動)

 このマスは「初級」クエストマスですので、「初級」クエストの山札から1枚引いてきます。ちなみにマップは最初は「初級」ばかりですが、いくつかのマスは「上級」になっています(人数によって場所が異なる)。

初めてのクエス

 いきなり「魔王軍四天王」ですか・・・。でも、これ「奴は最弱」の奴ですね、きっと。

 まず、カードの左上に注目します。「魔王の覚醒」と書かれている場合、トラックボードの魔王トラック上で魔王の位置をプラス方向に移動します。この魔王トラックは、魔王の体力も表しています。

トラックボード

 魔王トラックの髑髏マークの所に魔王コマが来ると「魔王の暴虐」カードをドローして全員が何らかのダメージを受けます。「魔王決戦」のマークに来た場合、プレイヤー全員で魔王と戦います。ダメージを与え続けて「魔王討伐」まで落とせばプレイヤー側の勝ち。途中で全員の「ライフ」が0になったらプレイヤー側の負けです。

 真ん中にある「情報トラック」は、人類側が魔王側の情報を得ることでアイテムなどをもらえるものです。情報を得るためには、クエストカードで桜のマーク(絆マーク)があるものをクリアする必要があります。「試練達成」マスに来ると「四つの試練」のうちどれかの効果を受けられます。

 「済」マーカーは試練や暴虐が終わったものに置きます。

 

 さて、クエストのクリアです。

 使う能力は「最も低い能力」ですので「魔法」の4を使います。つまりダイスを4個振り、1と6が2個出ればクリアです。クリアできない場合は、「失敗」の所に書かれている数だけ「ライフ」を減らします。その後、再挑戦できます。撤退しても構いません。最初に出した目があればそれはカードの上に置いておけますので、次に振るダイス(4個)で残りが出ればクリアになります。撤退した後でそのマスから出てしまうとカードの上に置いたダイスは除去されてしまいます。なので、難しいクエスト以外はできるだけ再挑戦した方がいいです。なお、複数プレイの場合は、別のプレイヤーがクエストを引き継げますが、クリアした人だけが報酬をもらえます。

 ちなみに今回は「超幸運」の「祝福(チート)」を使いました。DPを減らし、7個のダイスを振ります。チート、素晴らしい。

初めてのクエストクリア

 どうだ!これが勇者の力だ!見事1と6×2個を出しました。ダメージを受けずにクリアです。「達成」の所に書かれている宝箱マークは「アイテム」カードを、「2」と書かれているのは魔石です。それぞれゲットします。ちなみに、この時、間違えて「装備」カードをゲットしたので写真はありません・・・。しばらく気が付きませんでした。

 クリアしたクエストカードは手元に置きます。右上に書かれているように「魔王決戦」の際にダイスを1個多く振れる特典があります。「奴め、裏切ったな

 次に、「上級」チップを置いて、次にこのマスに止まった時は「上級」クエストが出ることを示します。さらにマスの下に矢印で「公開」と書かれていますので、左のマス用にクエストカードをドローします。

ネクスト クエストズ ヒント! 「キャ・ラ・バ・ン」

 次にダイス3で右方向に移動します。ちなみに移動方向は縦か横だけで斜めは不可です。移動力2があっても縦→横という風に移動してはいけません。必ず縦→縦か横→横でないといけません。勇者は横なんかを見ないで、まっすぐ進むという事でしょう。直進行軍ですね。

次なるクエス

 また「魔王の覚醒」が起こりました・・・。このままだとロクにレベルアップしないで「魔王決戦」になりそうです。それに、今回も「初級」クエストのはずなのになんか必要なダイスが多い。まあ、「祝福」カードをもらえるのは嬉しいかも。

 レッツクエスト!

初めてのクエスト失敗

 1、3、5、6が出ました。ちなみに、この時、「アイテム」と間違えて「装備」をもらっていたので、「武技」が1増えています。なのでダイス6個振っています。「失敗」なのでライフ1減らします。そしてクエスト再挑戦。

初めての再挑戦

 前の適正なダイスはそのままで、新たに6個のダイスを振ります。2、3、4は出ましたが、残り4が1つ不足しています。ここでDPが使えます。DPを1消費する毎にダイス+1できます(プレイヤーボードによっては-1)。レベル1(基本職)の場合は+1か-1のみですが、レベル2(中級職)になると+1と-1のどちらも使えます。レベル3(上級職)になるとDPの代わりにEXP2点で使えるようになります。EXPは魔石や使用済み「アイテム」カードです。レベルアップもEXPを使います。

 今回は、足りない4の目のために3の目に+1します。3は2個出ているからです。これでこのクエストはクリアです。1個の魔石とランダムに「祝福」がもらえます。

初めてのDP消費

 このようにDPがある限り、いくつでもダイスの目の捜査ができます。DPはデスティニーポイントと言うよりダイスポイントと言った方がいいと思った理由です。

 

 減った「ライフ」やDPは、「ノルニア」や「冒険者の町」で止まって1ターン過ごせば全快します。後は死んだ場合も全快して「ノルニア」に戻ってこれます。ただし、魔王トラックが+1されます。

 

 かくして冒険を続けていき、絆が深まったり、魔王が覚醒したりすると魔王城が出現します。魔王城カードの裏にマップのマスト1~6の数値が書いてあって、ダイスを振ってどのマスに魔王城が出現したかを決めます。そして、勇者が魔王城マスに止まれば、魔王決戦を選択できます。魔王決戦をすることになったら、もう通常のクエストは行えません。魔王を倒すか、自分が倒れるか。デッドオアアライブです。

魔王城出現

 今回は、勇者がいたマスに魔王城が出現しました。

 

 『勇者の頭上に、ついに魔王城が現れた!今、新米魔王VS新米冒険者改め伝説の冒険者(上級職にレベルアップしています)の決戦の幕が上がる!果てしなき死闘の末に、最後に笑うのはどちらか!次回、「最終頂上決戦!魔王対勇者!今、運命の雷が大地を揺るがす!」君は女神に愛される資格があるか?』

 

 でもその前に「冒険者の町」に行って「ライフ」とDPの回復、「装備」の購入をしなくっちゃ。勇者の嗜みですね。

装備購入

 「装備」は1ターンに1つしか買えません。なので、「ニンジャガール」を買いました。「武技」+1、「魔法」+2、「交渉」+2の優れものです。最終的には以下のようなステータスになっています。

勇者のステータス

 そして、手持ちの「アイテム」とクリアしたクエストのボーナスは以下の通り。

アイテムとクエストボーナス

 一方の魔王は以下の通り。4の目しか意味を持ちません。失敗すると「ライフ」3減ります。現状では2回失敗すると「ライフ」0になり、「おお、勇者よ。以下略」になってしまいます。まあ、「アイテム」の「海洋深層水」で+1回復できるので2回までは失敗可能ですが。

魔王ボード

 魔王の体力は11です。「魔王決戦」のマスまで行っていませんが、「情報トラック」でお城のマーク(3マス目)を通ったので魔王城が出現しました。「超級」クエストをこなしたので「四つの試練」の1つが「済」になっています。

トラックボード

 さあ、バトル開始です!

 攻撃は「最も高い能力」なので、「魔法」の11個と「アイテム」の「聖なる金属バット」の+2で13個振ります。4が4つ以上出ればダメージを与えられます。さもなくば「失敗」で「ライフ」-3になります。

第1戦目

 おっしっ!4が6個出ました。魔王の体力が11-6の5に減りました。まあ、このマスは初期配置マスですが。

 続いて第2撃。「アイテム」は使い捨てですが、「聖なる金属バット」はもう1枚あります。なので、同じくダイスは13個。

第2戦目

 惜しい!4は2個しかありません。だが、ここでDPが効いてきます。3が4つもあるので、これを全て4に変換。すると4が6個になります。魔王の体力は5なので、討伐成功!やったね。新米魔王は泣きながら謝りました。

 

 ここまで、大体1時間ぐらいでした。慣れればもう少し早くプレイできるでしょう。ただ、複数人でのプレイの場合、各プレイヤーがプレイするのと、魔王も強くなるのでもう少し時間がかかるかと思います。とはいえ、魔王もたくさんいるし、カードもたくさんあるので、リプレイ性は高いです。システムもそれほど難しくありません。クエストで出したダイスの目をカードに置いていくあたり、ガンダムボードゲームみたいな感じです。

 

 さて、お片付け・・・。その時気が付きました。クエストでゲットした魔王決戦時のダイス+3を忘れていたことを。ああっ!魔王の目くらまし魔法かっ!

 

(追記)

 読み返していたら、さらに四つの試練での+2ボーナスも忘れていました・・・。