今回はタクテクス12号掲載のミニゲーム「大堡塁」。ボロディノの戦いです。タクテクスでは「ボロジノ」となっていますね。チャンドラーの「ナポレオン戦争」ではボロディノですので、こっちにします。これも自作ユニットを貰いましたので、それでプレイします。マップは昔プレイしていた時のものを使います。
今回は最終決戦兵器を投入しました。ダイスタワー。ダイストレーとか欲しかったんですよね。いままでは、ゼリーのカップ2つ重ねて使っていました。2つ重ねた理由は、直接カップを机に置くよりも二重底にした方がダイスが跳ねて転がりやすくなる(トランポリンみたいに)ためと、使わないダイスを入れておくためです。とはいうものの、前者の跳ねやすくなるのが曲者で、カップの小ささもあって結構ダイスが跳び出てしまいました。
そこで、ダイスタワーです。このダイスタワーはヤフオクで売っていて、説明を読む限りは、どうも出品者の自作の様です。小、大、特大と3種類あり、ダイスをたくさん転がすことを考えて、大を選びました。片面が石垣風、もう片面がレンガ風です。なぜかフリーレンがいます。一発で分かった・・・。バラすこともできるので、持ち運びも便利。材質は発泡スチロール・ボードなので軽いし、音もうるさくありません。
昔はボックスゲームの上箱の中でロールしていたのですが、昨今VASSALでのプレイやジップロックなのが多いのでダイストレーの様なものが欲しいと思っていたのでした。どうしても机の上でロールするとあちこちに跳ぶし音がうるさい。そして市販のダイスタワーは、ゴテゴテと骸骨がくっついていたり、木製でダイスを入れるとうるさかったりします。ご近所迷惑にならないように、静かに暮らしていますから。
さて最終決戦兵器ダイスタワーもできましたので、「大堡塁」をプレイします。
このゲームは、概ねNAWシステムで、違いは移動が地形によらず歩兵・砲兵が2ヘクス、騎兵が3ヘクスであること、戦闘力が1ポイントずつ戦力ボックスで管理すること、地形や砲兵が戦力比シフトであることです。他にも細かい点がありますが、さほど複雑ではありません。
ゲームは1812年9月7日で1時間1ターン、全8ターンです。第3ターンに50%の確率でロシア軍に2個騎兵軍団の増援があります。ユニットの規模は概ね軍団で、これらはスタックや通過は不可です。
戦闘力は戦力ボックス管理と書きましたが、実のところ、これが結構めんどくさい。というのも、ユニットの部隊IDが小さくて見にくく、しかもマップ上はフランス軍が左、ロシア軍が右なのに、戦力ボックスは逆だという。どちらも部隊IDはローマ数字なので、勘違いしやすい。・・・勘違いしてないよな?
そういえば、昔プレイに使っていたシートも出てきました。昔はコピーしまくるなどできませんので、シートにセロテープを張って、水性ペンでチェックを入れていたのでした。ユニットも厚紙で裏打ちではなく、セロテープ貼っていたよなぁ。今は大人の財力で・・・ダメな大人の財力で、いくらでもコピーが取れる。
初期配置は以下の通りです。左が攻撃側のフランス軍、左が防御側のロシア軍。ロシア軍側にある太いヘクスサイドは堡塁を表していて、ここを挟んだ攻撃は問答無用で1-1の戦闘比です。なので、戦力の高いユニットで攻撃する必要なし。戦力が低い騎兵に任せましょう。って、騎兵に堡塁への突撃を命じるとか鬼か。
堡塁はおっかないので、堡塁以外に攻撃を集中していきます。
ウージェーヌの第Ⅳ軍団はボロディノ村を保持しました。ただしその後集中攻撃を食らいます。ダヴ―も攻撃が成功し、しかもロシア軍の反撃も撃退して戦闘後前進を継続します。かなり奥へと進み、バグラチオン突角堡の側面まで進みました。一方、南の騎兵の攻撃は失敗します。
このゲームのCRTは流血型です。すべてで何らかの戦力の損害があり、損失は後退では吸収できません。後退の結果(r)もありますが、全体的に半分ぐらいの確率です。ただ、ひたすら、足を止めて殴り合い、時々相手が下がったら前進するという感じの戦いになります。
第1ターンが終了し、第2ターン開始時です。
第Ⅳ軍団がボロディノ村を守ろうとするとともに、第Ⅰ軍団は左右に分かれそれぞれバグラチオン突角堡の南北で攻勢を強めました。また、南の方でもポーランド第Ⅴ軍団が参加しロシア軍を排除していきます。ロシア軍も反撃しますが、北以外はどうも今一ダイスが振るいません(ダイスなのに・・・)。
第3ターンの開始時です。ロシア軍増援の騎兵はチェックに成功し、右上矢印の所から出現します。
戦力表のボックスから塗りつぶしがはみ出ているのは、わかりやすくするためです。不器用なわけではありません(生き方は不器用ですが)。とにかく見にくいのです。昔は若かった・・・今は老眼で小さい文字が厳しい。
ロシア軍の損害がかさみ、南はほぼ壊滅状態になりました。また、さすがのダヴ―(サスダヴ)。どんどん堡塁の側面へと回り込んでいきます。
第4ターン。北では一時ロシア軍がボロディノ村を奪還しますが、すぐに叩き出されました。大堡塁もダヴ―とウージェーヌに包囲されて陥落します。
ちなみに、このゲームでは、ユニットが1対1で相対する場合、複数の戦闘をまとめて1回のロールで解決できます。また、退却時、EZOCで囲まれている場合、除去ではなく戦力1ロスでEZOCへ後退できます。ただし、敵味方のユニットで完全に囲まれている場合、スタック禁止なので除去になります。
第5ターン開始時。北はロシア軍第Ⅱ騎兵軍団が回り込もうとしていますが、元より戦力は4。フランス第Ⅳ軍団右翼部隊は戦力5でロシア軍第Ⅳ軍団と合わせても1-1にしかなりません。消耗戦ですね。一方、ダヴ―は右翼左翼両部隊とも戦力を残しています。対峙するロシア軍はだいぶ損耗しており、これはもうダヴ―が押し勝つでしょう。南も同様。ちょっとロシア軍に勝ち目がないかな。というところで終了。
ロシア軍の敗因は、まあ、まずダイス目が結構悪かったというのがあります。が、戦力が低いユニットが単体でいたのも問題でした。これら、軍団ユニットと早目にスタックするべきでした。ボロディノ村は初手でほぼ確実に壊滅します。この後、第Ⅳ軍団をどうすべきか。今回は北側から包囲されかかりましたが、かといって、北に送ると戦力的にもったいない。後はダヴ―強し。サスダヴ。
前に書いたブノット・ヤコブ橋と同様、ユニットの文字が小さすぎます。今後プレイするなら、A3ぐらいに拡大したマップと同じように書く出したユニットを自作した方がよさそうです。再販してくれるならもっと見やすくしてほしい。
最終決戦兵器は問題ありませんでした。ただ、材質が発泡スチロールなのでいずれはダイスロールでへこみができるか、間違って踏んじゃったりするかも(しないか)。普通のウォーゲームをプレイするなら、サイズは小でも問題なかったかもしれません。まあ、いい買い物したかな。