Must Attackで小林元春さんが公開していた「名将たちの初陣」シリーズの一つ「有田中出手の戦い」をダウンロードしてプレイしてみました。
この戦いでの初陣は毛利元就です。NHK大河「毛利元就」でも第10回「初陣の奇跡」で丸々1回分使って描かれています。対するは武田元繁。ちょっと脳筋なイメージがあります。信玄公の遠い親戚です(多分)。
さて、ダウンロードするものですので、印刷や加工が必要です。せっかくなので、段ボールの厚紙にマップとユニットを張り付けました。ペラペラの紙では扱いにくいですしね。昔、タクテクスの誌面に掲載されたゲームをコピーして、ユニットは裏表にセロテープを張り付けて厚みを出していたものです。こうするとコピー面が汚れで見えなくならないですしね。
今回は印刷設定を間違えて、用紙縦で印刷してしまいましたので、ちょっと小さくなってしまいました。まあいいか。
余談ですが、最近ケビン・ザッカーの「ナポレオンの黄昏(The Struggle of Nations)」を購入しました。マップを見てビックリ。ヘクスが無茶苦茶小さい。ユニットより小さい。最初はミニマップかと思いました。これでプレイできるの?ま、VASSALモジュールがあるので実際に使う事はないんですが。
それはさておき。
まずは、セットアップです。白が武田方。赤が毛利・吉川連合軍。
さて、武田方の戦略です。勝利条件は有田城(マップ左下隅)の占領と毛利元就の除去です。いくつか考えましたが、今回は武田元繁を有田城に送って早期に落とし、籠城するというものです。また、熊谷元直は川沿いに留まって毛利方のユニットを拘束します(EZOCに入ったら停止)。史実でも熊谷元直はさっさと討ち死にしましたしね。
一方の毛利方は、野戦戦力が武田2ユニット、毛利3ユニットですから左右に広がっていずれかで突破、有田城救援に向かいます。
ゲームスタート。毛利方が初手。左右に広がるように移動します。移動は全ユニット2移動力で、平地は1、川は2です。
次は武田方。武田元繁は有田城の方に移動。熊谷元直はそのまま待機。メイアタックなので城攻めは行いません。
・・・城の防御力4(小田信忠2+城防御2)、武田の攻撃力6(香川行景3+己斐宗瑞3)で、各々1d6を振って大きい方が勝ちなので、城攻めしてもよかったかも・・・。毛利6武田1が出ても、10対7なので1.5倍で除去される可能性がないし。せいぜい1ヘクス後退だけだし。
第2ターンの毛利方。さらに前進します。
第2ターンの武田方。武田元繁は有田城に取り付きます。ルールでは移動フェイズと戦闘フェイズに分かれていないので、多分1ターンの行動は移動か戦闘の何れかだと解釈して、このターンの有田城攻めはありません。
また、熊谷元直は現状の位置ですと毛利元就と相合元網に包囲されますので1ヘクス下がります。
第3ターンの毛利方。前進あるのみ。
第3ターンの武田方。ついに有田城攻めが始まります。有田城の防御力は前述の通り4。武田方は武田元繁が加わり攻撃力が10。結果は以下の通り。あ、せっかくなので赤と白のダイスを使っています。赤は毛利方、白は武田方です。
まあダイスの目が良くてもね。そもそも戦闘力で6差があるので、絶対落城するよね。小田信忠は除去され、武田元繁が有田城に入城します。籠城だ!
ちなみに熊谷元直を移動させるのを忘れていました・・・。
第4ターンの毛利方。勝利するためには有田城を奪還しないといけません。が、ユニット総数は3対4と不利になっています。放置された熊谷元直に毛利元就が攻撃します。なお相合元網は今回移動したので攻撃に加われません。6対5の結果で毛利元就の勝ち。熊谷元直は1ヘクス下がります。毛利元就は戦闘後前進します。
第4ターンの武田方。熊谷元直は後退します。あわよくば毛利方を包囲しようとしての移動です。
第5ターンの毛利方。有田城を攻めるために押し寄せます。
第5ターンの武田方。熊谷元直は雪辱戦のため毛利元就に接敵します。そういえば、この状態で熊谷元直が勝ったら毛利元就は相合元網のいるヘクスにしか退却できませんが、スタック禁止ですのでどうなるのでしょうか。まあ、他のゲームの例では連鎖退却か、毛利元就がさらに1ヘクス退却かの何れかでしょう。勝てばの話ですし。
第6ターンの毛利方。毛利元就が己斐宗瑞に、宮庄経友が香川行景に攻撃します。相合元網は有田城に接敵。
まずは、毛利元就対己斐宗瑞。6対7で毛利元就が敗北・・・。毛利元就は1ヘクス退却し、己斐宗瑞は戦闘後前進します。
続いて宮庄経友対香川行景。こちらは10対5で勝利。香川行景は除去され、宮庄経友は戦闘後前進し有田城に接敵します。
第6ターンの武田方。少しヤバ目です。次のターンに確実に有田城が8対5で攻められます。ダイス勝負か?
熊谷元直が毛利元就を追撃します。
運命の第7ターン。相合元網と宮庄経友による有田城攻撃です。また、毛利元就は熊谷元直を迎撃します。
まずは有田城攻め。11対7。まあ落ちるよね。武田元繁は除去されます。
さて、残るは武田方2ユニットの除去で毛利の勝利です。成るか、初陣の奇跡。
・・・あっ・・・。6対9。1.5倍。毛利元就討ち死に・・・。
さて、何とも無残な結果になりましたが、別の時には武田元繁が籠る有田城に、毛利元就が単独で攻撃して見事に除去しています。一天地六の賽の目次第でどう転ぶかわかりません。
武田元繁を有田城に送れば第3ターンに確実に有田城は落とせます。今回は、武田元繁は有田城に籠りましたが、むしろ出戦した方がよかったかもしれません。何しろ、有田城攻略後は武田方4ユニット対毛利方3ユニットになります。
武田元繁の有田城攻めのほかに、有田城は香川行景と己斐宗瑞に任せ、武田元繁と熊谷元直は川のラインで持久するというのも手だと思います。
ゲームは大体30分ぐらいでできますので、何度もプレイできますし、ゲーム会の隙間時間にも有効でしょう。
ところで、移動後に即攻撃したりしてやり直すことが多かったので、移動や戦闘をしたらユニットをひっくり返す(非活性側)といいと思いました。移動後の戦闘はどうもウォーゲーマーの性のようですので。
(追記)
ルールを読みなおしたら、1.5倍ルールは攻撃側のみでした。つまり毛利元就は討ち死にしていませんでした。となると、多分毛利方3ユニット対武田方2ユニットなので、武田方の分が悪いですね。戦闘力的にも。そうなると、残り2ターンは武田方が逃げ回ることになりそうです。逃げきれれれば引き分けですから。