間違った優しさ

 能登半島沖地震で、二次避難をしない人たちの説得を県などの職員がしているという話があり、それに対する二次避難をしない人たちへの賛否の意見がありました。震災で弱っているのに故郷から連れ出すのかという意見があったのを見て、この人は自分を人道主義者とか思っているんだろうなと思いました。間違った意見です。二次避難は、避難者の身の安全を確保するために行うものです。これ、例えば戦争なんかで戦場になりそうなのに避難しない人についても同じことが言えるのでしょうか。避難しなければ戦闘に巻き込まれて死ぬことになります。また、能登の様に交通が切断されていて支援が行き届かないような場合には、避難しない人がいたら支援を行うために余計な労力を使う必要が出てきます。二次避難は、自分自身の安全と、支援者の労力の削減と、色んな意味があるのです。

 まあ、自分の事じゃないから何とでも言える、と言われるとその通りなのですが。自分が災害にあった時は、こういう点に注意したいものです。