「乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ」(大西巷一)

 前々から気になっていたマンガでしたが、半額セールしていたので全12巻買ってしまいました。で、一気に読破。面白かった。

 部隊は1420年以降のボヘミアで発生したフス戦争です。この戦争で活躍したヤン・ジシェカに拾われた少女が主人公で、フス戦争の最初からその終焉までがフス派側の視点で描かれています。

 面白いと思ったのは、前に読んだマンガ「ホークウッド」(トミイ大塚)や「ヴラド・ドラクラ」(大窪晶与)で出てきた人が登場したりするのです。また、ジャンヌ・ダルクも出てきて、時代的に同じ時代だったのだなあと。ヴラド三世がちょうど薔薇戦争時代の人だったのはわかっていましたが、そのちょっと前の英仏百年戦争神聖ローマ帝国ハンガリーなどとのつながりが今一わかっていませんでした。が、このマンガがちょうどその中間を埋めてくれて、地理的にも時間的にも繋がりを持たせてくれました。

 内容としては、うん、ドンドン登場人物が死んでいくなぁ。まあ、歴史的に死んだ人はしょうがないけど、名も無き人々も結構死んでいく。悲しいけど、これって戦争なのよね。とはいえ、ラストは未来への希望がある感じが、なんか「七人の侍」っぽくて好きです。

 そういえばフス戦争のゲームが出ていたな。これ読むとあまりプレイする気になれないけど。