『めしあげ!!』

 「めしあげ!!」と言っても「その方、不届きに付き、領地を召し上げる!」の「めしあげ」ではありません。

 『めしあげ!! ~明治陸軍糧食物語~』(清澄炯一)というマンガです。「めしあげ」とは、旧陸軍で「食事の準備」という意味だそうです。まさに、私が興味を持っている「戦史」と「食」のマンガです。現在5巻で完結しています。

 赤坂第一歩兵連隊に志願兵として入隊した主人公が、日露戦争の従軍しつつ、兵士の主に食事に関する日常や戦地の状況を書いています。金州、南山、旅順と戦い、壊滅していく連隊・・・。その中でも食事は兵士の楽しみの一つです。が、旅順当たりでは補給もかなり怪しくなっています。各話の終わりにコラムがあって、当時の陸軍の生活や装備品なんかが解説されています。日露戦争後、主人公は白瀬隊に入って南極に行きますが、無論フィクションです。

 この「めしあげ!!」は陸自版もあるようですが、こちらはちょっと歴史とは言えないので未読です。

 ちょっと前に「ミリメシ」とか言ってブームになったことがあります。私がミリメシに興味を持ったのはデュアルマガジンでCレーションの紹介記事が載ったときでした。Cレーションみたいなセットモノが好きなのです。が、この記事では試食して「こんなまずいもの食って戦争したくない」という感じの感想でした。また、別のミリメシの本でイラクに行った米兵がレーションを現地民に配給したが山のように捨てられていたと書かれていました。相変わらずまずいのか。そもそもアメリカ人の味覚からすると、現地人には相当甘ったるかったのではないかという気がします(偏見?)。まあ、食文化は違うから、現地人に配るなら現地の味覚に合わせるべきでしょうね。