GTS Briefing vol.1の記事を和訳したり、Strike-Counter Strikeをプレイ(ちょっとだけど)したりして、だんだんGTSというものがわかってきました。
ちなみにGTS Briefingの以下の記事の和訳をしましたので、興味ある方は以下のURLからダウンロードしてください。全部の記事ではなく、GTSシステムの理解に寄与するような記事だけです。残りはOperation Mercuryの紹介やソリティアシステムの提言、後はThe Greatest Day:SJGのシナリオのプレイ例なので、持っていないゲームはあまり興味なし。ゲーム専用ルールとかわからないし。
【記事のタイトル】
・Getting Started With The Grand Tactical Series
・GTS ACTIVATION CHECKLIST
・COMMAND CONCEPT IN GTS
・UP CLOSE AND PERSONAL: ASSAULTS IN GTS
・KING OF BATTLE: MAKING ARTILLERY RULE THE BATTLEFIELD
・SAAR BATTLE SUMMARY
・DIGITAL GTS: INTRODUCING THE WIZARD
【URL】
https://drive.google.com/file/d/1et_slnubBE-zD_-1QNxdTuh9WR_f9pEJ/view?usp=sharing
なお、この訳文はGTS Briefing本誌を持っていることが前提ですので、図表は含んでいないテキストのベタ打ちです。
また、同じ理由でZIPファイルにパスワードをかけています。パスワードは、表紙裏の「EDITOR'S NOTES AND CREDITS」の本文最初の6行の一番左側の1文字を大文字小文字そのままで並べたものです。
MS-Word文書ファイルですので修正・編集が可能です。ご自由にどうぞ。また、私の訳文については自由に再配布していただいたかまいません。
さてGTSシステムについてですが、このゲームは基本的に中隊レベルの戦術級(Tactical)で、作戦級寄りの範囲(Grand)をプレイします。だからGraand Tactical Series (GTS)なのですね。
ゲームはチットプルシステムです。チットには「師団活性化チット」、「フォーメーション活性化チット」、「直接指揮チット」があり、他に「イベントチット」や「海軍チット」がゲームによってあります。このチットが曲者です。
・師団チット:1つの師団の構成ユニット(中隊ユニットや独立ユニット)を活性化可能。第1アクションと第2アクションができます。
・フォーメーションチット:フォーメーション(概ね連隊とか大隊レベル)を活性化可能。こちらも第1アクションと第2アクションができます。
・直接指揮チット:独立ユニット(師団直属砲兵とか)以外のユニットを活性化可能(どの師団でもいい)
師団チットの第1アクションでは、非戦闘アクション(移動、回復、工兵)が可能ですが敵の射撃ゾーン(ZOCのようなもの)に入れません。イメージとしては戦略移動です。で、第2アクションではこの制限がなくなります。射撃とかができます。ただし、各師団が保有する指揮ポイントが必要です。この指揮ポイントがシステムの肝です。後述します。
フォーメーションチットは、全てのアクションが可能です。第2アクションは同様に指揮ポイントが必要です。
ちなみに第2アクションは第1アクションとは別のアクションにしないといけません。つまり射撃-射撃とか移動-移動とかは不可です。イメージ的には通常のウォーゲームの移動-戦闘といったシーケンスのようです。
直接指揮チットは第1アクションのみですが、最初から指揮ポイントが必要です。
上記のように指揮ポイントが重要なカギを持っています。が、これは師団チットを引かないと貰えません。師団チットが出たら基本の指揮ポイント+1D10の1/2(切り捨て)がもらえます。基本の指揮ポイントはシナリオごとに変わるので、攻勢側が多め(4とか)になっているようです。指揮ポイントはユニットの活性化だけではなく、部隊品質チェック(臨機射撃や突撃アクションなどでチェック)に自動的にパスするためとかにも使いますので、案外足りなくなります。これのマネジメントが重要です。つまりどのユニットにいつ使うか。これに関する記事は「COMMAND CONCEPT IN GTS」です。
また、指揮ポイントのほかに急派ポイントというものがあり、これはフォーメーションチットの購入に使います。
GTSで何をやりたかったのか?これは砲兵についてだと思います。CRTで見ても「自走砲」、「直接HE」、「間接HE」、「迫撃砲」、「軽迫撃砲」、「AP弾」、「小火器」、「多目的」など、細かく分かれており、ユニットもそれに合わせて細分化されています。砲撃は強力で、遠隔地からユニットを攻撃できます。普通の歩兵ユニットの射撃ゾーンは1ヘクスなのに対し、迫撃砲は6ヘクス、重砲は20~30ヘクスあったりします。もちろん戦車砲も同様です。観測員がいればLOS(基本8ヘクス)を超えて砲撃できます。これに関する記事は「KING OF BATTLE: MAKING ARTILLERY RULE THE BATTLEFIELD」です。
GTSは中隊レベルなので作戦級レベルの範囲をカバーしようとすると相当なマップ数になります。実際ノルマンディ上陸線の「The Greastest Day」シリーズは、「イギリス軍上陸海岸」、「ユタ」、「オマハ」に分かれています。普通は1ボックスに入るゲームです。「Race for Bastogne」もアルデンヌ全体ではなくバストーニュ近隣しか入っていません。なので、このゲームにフィットするサイズといえば島嶼戦でしょうか。となると、太平洋戦域が結構いけるかと思うのですが、多分、難しいと思われます。上記のように火砲主義のゲームですので、肉弾突撃メインの脳筋軍隊にはフィットしないと思うのです。まあ、アメリカ軍の砲撃に散っていく日本軍とかシミュレートしやすいかもしれませんが。
上記のようにコンポーネントが大きくなる=お高くなるといった欠点があります。ちょっと残念。なので、本誌のような安いゲームがもっと増えるといいと思います。この付属ゲーム「Strike-Counter Strike」はフルマップ1枚、カウンターシート2.5枚のボックスゲームにしても遜色ないものです。円安がネックですが、「The Greatest Day: SJG」が45000円なのに対し、10000円なので、まあ割と安めです。・・・早く円高にならないかな。