『南北戦争』(旧ゲームジャーナル)

 東京の新規感染者は8000人を超え、前の週より多かったそうです。どうも一進一退。

 小池知事のTwitterがフランクな書き方になっていて、アカウント乗っ取り?とか騒がれたそうです。もともと小池知事はフランクな書き方をすることもあるようですが、騒がれるぐらいという事はそんなに頻度はないようです。なのにフランクな書き方をしたという事は、相当ストレスが溜まっているのかもしれません。危険な兆候かもしれません。

 ニュース番組で、ウクライナ侵略について、CNNの記者とロシア国営放送の記者のレポートを比較していました。どちらかが、それとも両方がウソをついているのです。大本営発表です。ホント、マスコミは信用できません。

 

 さて、取り敢えずエラッタを含めルールを読み終わったので、GJ『南北戦争』をプレイしてみることにしました。とはいえ、戦略級ですので、まずはセットアップ後のマップ全体を見て戦略を練ります。いきなりプレイを始めると『奉天』の日本軍みたいにボロボロになりかねない。「とりあえずユニットを動かしてみよう」は危険です。とはいえASLではセットアップを考えるあまりゲームのプレイが進んでいませんが。
 このゲームでは、東部戦域、西部戦域、トランス・ミシシッピー戦域の3つの戦域に分かれています。システムはチットドリブンで、北軍は5チット+海軍チットが、南軍は4チット+リーチットがカップに入れられます。南軍は北軍のVPによって入れられるチット数が変わります。
 まず北軍の戦略を考えてみます。ユニットの活性化は指揮官単位なので、指揮官が1人しかいない西部戦域にチットを1つ。トランス・ミシシッピーは優秀なグラントと次に優秀なポープ、後は一番西側で南軍と対峙しているカーチスが動かせそうです。チット3つ。
 で、東部戦域。指揮官ユニットを見て愕然としました。最高位指揮官のマクレランは移動力1・・・。リーの移動力5と比較してもですが、全体的に2~3の他の指揮官と比べてもひどすぎる。移動力はスペースの移動だけではなく、スペースの占領でも使います。最低1スペースの移動が保証されているとはいえ、移動と占領をするのに2ターンかかる。さすが慎重居士のマクレラン。とはいえ、これではさっさと解任したくなるのもわかります。マクレランの他にマクドウェルとバンクスがいますが、どうしたものか。バンクスだけマナッサスを迂回してリッチモンドに圧力をかけるか。とはいえリッチモンドにはリーがいます。生産フェイズで戦力ユニットを生産し、リーに大部隊を率いさせるとちょっとバンクスでは辛いかもしれません。

 

(追記)よく見たらトランス・ミシシッピー戦域以外にもミシシッピー戦域がありましたので、4戦域です。なお南軍はミシシッピー戦域と西部戦域を1つの戦域として扱います。

 

 私は「1862年、第二次ブルランの後で何故リーはワシントンを突かなかったのか」という疑問を持っています。戦略級の南北戦争のゲームをするのも、それがわかるかもと思っているためでもあります。こういったテーマを1つ持っていると、興味の引き具合が違います。そこで、まずはこれをテーマとして南北戦争の勉強をしたいと思っています。
 その観点からGJ『南北戦争』のマップを見ると、マナッサスとワシントン間は河川ラインで繋がっています。つまり南軍は通れない(北軍は通れます)。???何故???Googleマップで見ると、どこにも河川はありません。試しに『For the People』、『A House Divided』のマップをVASSALで見たのですが、どちらも鉄道ラインでした。
 うーん。これは、あれだ。歴史上よくやるやつ。つまりリンカーンポトマック川の堤防を切ってマナッサスとワシントン間の平野を洪水エリアにしたんだ。大坂冬の陣みたいに。

 

 ・・・まあ、冗談はさておき。ちょっとGJ『南北戦争』は惜しいなと思いました。南軍はマナッサスからワシントンに行くのにフレデリックを通らないといけない。そんな馬鹿な。
 他にも、ルール本文では章番号の不整合や「ですます」調が崩れるなど、今一デベロップされていない感がありました。エラッタやQ&Aも結構ありましたし。
 また「戦力」という使い方がちょっとわかりにくい。兵士のユニットを表す「戦力ユニット」という言葉と、その戦闘力を表す「戦力」がごっちゃになってルールに書かれているのです。このゲームの「戦力ユニット」の数値は戦力=ステップ数で、基本2戦力(2ステップ)なのですが、「1戦力ユニット」と書かれている場合、「1戦力(1ステップ)」のユニットなのか、「戦力ユニット」1個なのかわかりにくいのです。
 さらに戦力の統廃合はできません。つまり指揮官が率いることができるユニット数は指揮値までとなっているので、指揮値3の指揮官の場合、率いることができるのは2ステップユニットの場合は6ステップまで、1ステップユニットの場合は3ステップまでと幅が出ます。とはいえ、この幅については南北戦争当時の状況を考えると妥当と思います。問題なのは単なる戦力値しか書いていないことで、個別に「○○旅団」とか書いてあれば2ステップから1ステップに減少しても「○○旅団が損耗したんだな」と納得しやすいと思います。書いてないと「何で統廃合できないの?」という疑問が出てしまいます。
 このゲームをもっとデベロップしてGJの付録に再録してもらえないものでしょうかね。勿体ない。

 まあ、このゲームにおいては、上記の私のテーマに答えは出ました。つまり「道がなかった」。