月曜日に、東京の新規感染者が1万人超えるとやばいんじゃないかなと思っていましたが、1万2千人弱でした。月曜日は大抵少ないはずですが・・・。やばいですね。
さて、前に、CMJではノルマンディからフランス開放まで描いているゲームとして「ビクトリーインノルマンディ」、「Decision in France」、「Onslaught」があると書きました。「June-August'44」はノルマンディ戦のみ。一方、「マーケットガーデン作戦」はノルマンディ戦は無し。ですので、今回のテーマから外れます。
で、「Decision in Flance」はVASSALモジュールがあるのですが、どうもCMJのルールと適合しません。CMJには編成ディスプレイが入っていますが、VASSALにはありません。まあ複数カウンターを持つユニットの整理用ですから無くても構わないのですが。それよりも、CMJではドイツ軍の守備隊(とパルチザン)の登場ではカップに入れてランダムに引くのですが、VASSALではその仕組みがありません。バージョンが違うのか、CMJ独自のものかわかりませんが、これではVASSALでプレイできないので、パスします。
そこで、「Onslaught」は前に書きましたので、今回は「ビクトリーインノルマンディ」です。「Onslaught」とヘクス対辺距離はほぼ同じですが、マップ範囲はパリまでなので「Onslaught」の半分です。1ユニットが1個師団相当なのも同じです。しかし、ターンは「Onslaught」が1ターン半月なのに対し、「ビクトリーインノルマンディ」は1ターン1日(!)なので、全80ターンと言う長丁場。ビッグゲーム?と思いきや、実はそうではありません。
「Onslaught」も「ビクトリーインノルマンディ」も、コマンドポイント(「Onslaught」では補給ポイント)というルールがあって、それぞれ移動と戦闘に使います。「ビクトリーインノルマンディ」では1ターンにドイツ軍3CP、連合軍2CP(5CPまで増えます)。あるヘクスにいるユニットもしくはスタックに対し、移動で1CPまたは戦闘で2CPが必要です。つまり、1ターンでは3ユニット/スタックを動かすか、移動と戦闘を1回ずつするか(ドイツ軍の場合)なのです。1ターンに行動できるユニットが少ないので、ターンはサクサク進みます。デザイナーは「チェスのように」と書いていますが、まさに交互手順でゲームが進むチェスのような感じでプレイできます。
でも、ちょっと変ではないかいと思ってしまったのでした。
リアルな戦闘では、1日と言う時間の中で、全部隊が何らかの行動をしていると思います。でも、「ビクトリーインノルマンディ」の世界では、1日で動いているのが3個師団のみ。次の日も同じユニットを選べば、他の師団は2日間ボーっとしているだけ。座り込んでビールでも飲んでいるんかい!とか思ってしまいます。
そもそもCPとは何を指しているのかと言うと、ルールでは「司令部の能力や、物資、弾薬、補給量など」とされています。1ヘクスに1ユニットしかいなくてもスタック制限(3ユニット+1砲兵)一杯でも同じ1CP使います。どうして同じ補給量で、片方は1個師団しか動かないのに、もう片方では3個師団が動けるの?物理的におかしくない?
CPが命令書を持った伝令兵ならわからなくもありません。3人しか伝令がいないので3箇所にしか命令できない。それは納得。で1箇所に1人しか居なかろうが3万人居ようが、人数に関係なく1人の伝令だけで全員を動かせるというのも納得できます。でもまあ、第二次大戦の世界では伝令が走るというのを理由にするのはシミュレーションとしてはおかしいでしょう。
そんなわけで、CP制の「Onslaught」や「ビクトリーインノルマンディ」には、どうも疑問が付きました。疑問が付くとプレイ意欲が減少するのが悪い癖です。
そもそも、少ないCPではノルマンディ戦の後の大突破・占領地拡大は難しいでしょう。スタックしていないと十分な数のユニットを動かせません。昔、鈴木大佐がエポック「D-Day」を作った時に範囲の切り出しを決めた理由について、ノルマンディ地方の苦闘とその後の大突破は同じシステムで作れないというようなことを言っていたような、いなかったような、どっちかあやふやですが(別のゲームでの話だったかもしれない)。つまり、ノルマンディ戦からフランス開放全般の戦いのゲームを作るのは難しいという事ですね。