道半ば

 やっと訳文のチェックが終わりましたが、これからフォーマットの整形と図表類の作成があります。まだ半分。

 それにしても、歴史的背景は読んでいて面白いです。あまり知らない戦いについても書いてありますので。ローマvsカルタゴポエニ戦争以前の、シラクサカルタゴの争いなんて、なかなか日本では資料も手に入りにくいものですよね。クセルクセスのギリシャ遠征やその後のペロポネソス戦争なんかは、いろいろ資料がありますが、その時期の地中海の片隅での戦いはあまり注目されていないようです。が、読んでいると結構面白い。例えば紀元前341年、クリミソス川の戦いですが、シチリアに侵攻したカルタゴ軍が油断して行軍隊形で川を渡っている最中に横合いから少数のギリシャ軍が奇襲をかけます。慌てて川の対岸から戻ってくるカルタゴ軍の前衛部隊。これが到着するとギリシャ軍は劣勢になります。その時、突然激しい雷雨が襲い、カルタゴ軍に向かって雨を吹き付けました。ひるんだカルタゴ軍に対し猛攻をかけるギリシャ軍。しかも川が増水するわ大地が泥沼化するわで、重装備のカルタゴ軍が満足に防御も出来ず敗走します。

 なんかこれ、川中島(援軍が到着するかどうか)や桶狭間(奇襲攻撃や突然の雷雨)を見ているようです。いろんな戦いがありますが、どっかしら似たような事が起こっていたりするものなのですね。