原爆投下の意義

 今日は広島に原爆が落とされた日です。マスコミは相変わらず原爆の悲惨さを伝える特番をしています。

 アメリカには、原爆投下によって日本が降伏したので、何万というアメリカ軍兵士が助かったのだと信じている人がいます。愚かなことです。降伏時の日本政府の状況を調べれば、原爆投下よりもソ連の参戦によって降伏したのだとわかります。

 そもそも原爆と言っても、それほど特別なものではなく、戦略爆撃の一種です。東京大空襲の方がよほど死んでいます。そして、ドゥーエらが唱えた戦略爆撃のみで敵国を屈服できるという戦略爆撃論は否定されています。なら、原爆投下によって日本が降伏したというのは虚論です。

 まあ、アメリカ人の一部が愚かなのは今更です。ダーウィンの進化論を否定している州もあると聞きますので。

 核廃絶を訴えるなら、原爆の悲惨さを強調しても無意味です。人は自分が受けなかった痛みには無頓着なものです。一時は「悲惨だなぁ」とか思っても、すぐに忘れます。むしろ、上記のような虚論を潰していく方がよっぽど核廃絶に繋がります。まあ、原爆の悲惨さを訴えるのも大事ではありますが、それだけでは片手落ちでしょう。核廃絶をしたいなら、もっと戦略を練らないと。