『グルームヘイブン 獅子のあぎと』

 東京の新規感染者は長い事減少傾向です。しかし、連休の影響がどこまで出るかは5月中旬まではわからないでしょう。

 

 マンガ『薔薇王の葬列』の既刊16巻まで読み終えました。この巻でバッキンガムとアンの死まで描かれており、もう最終盤です。連載の方は終わっているようですので、アニメも最後までやるのでしょう。もっともアニメは見ていません。やはりというか、アニメ版は尺が短すぎますので、カットされた重要な部分が多すぎますね。舞台にもなるようですが、あの短さでどうするのでしょうか。元々がシェイクスピアの演劇ですからヘンリー六世第一部から第三部とリチャード三世に分けて上演すれば問題ないでしょうけれども・・・。

 それと、アニメ・マンガを読んで、シェイクスピアに行った人がいたら、リチャード三世の書き方に驚くのではないでしょうか。シェイクスピアと真逆の書き方ですので。

 

 『グルームヘイブン スタートセット 獅子のあぎと』が発売されたので購入しました。『グルームヘイブン』はCMJで紹介されていて興味は持っていたのですが、当時はもう手に入らない状況でした。それとプレイが重いらしいのでスタートセットの話を聞いた時はぜひ欲しいと思っていたのでした。ちなみに『グルームヘイブン』の方も同時に再版されたようです。

 箱のふたが浮いていました。中身ががっつり入っています。がっつり入っているウォーゲームでも、カウンターを切り離せば大体が隙間ができるのですが、こちらはそんなことがありませんでした。ホントにがっつり入っています。

 開けると、「最初に読め」と一枚紙があります。ユニットの整理の仕方が書かれています。モンスター13種類にボス3種類、キャラクター4人他、各種カウンター合わせて6シート。最初の5本のシナリオを使って順を追ってルールを教える教則本、シナリオ冊子とシナリオ副読本(拡張マップ)、ルール説明書(用語集)、グルームヘイブンの街のマップとステッカーシート。今回の冒険はシティアドベンチャーのようです。また、導入部のシナリオを漫画化した冊子もついています。これはまあアメコミなので、ちょっとキャラ的にはアレですが・・・。

 シナリオ1をプレイしてみました。戦闘オンリーです。ヘクスマップにキャラフィギュアとモンスターのカウンターをコマ立てで立てます。コマ立ては白と黄色があり、黄色は上級モンスター(ちょっと性能がいい)です。プレイ人数に応じてモンスターの数や性能が異なります。

 戦闘はキャラの手持ちのスキルカード6枚から2枚を場に出し、キャラ同士やモンスターと行動順を比較して早い順に行動を起こします。使ったスキルカードは捨て札され、次のラウンドは残ったカードから選びます。3ラウンドで手持ちのスキルカードが無くなりますので、捨て札から手元に戻し、ランダムに1枚抜いて喪失山に置きます。つまりスキルカードの手持ちは5枚になります。また2枚ずつ出してラウンドを重ねますが、5ラウンド目には手持ち1枚になるので、再度捨て札の山から手元に戻し、1枚ランダムで抜いて・・・。つまり3ラウンド(手持ち6枚)、2ラウンド(手持ち5枚)、2ラウンド(手持ち4枚)、1ラウンド(手持ち3枚)、1ラウンド(手持ち2枚)の計9ラウンドで戦闘を終わらせないと敗北・・・シナリオ失敗となります。

 ヘクスマップなのでウォーゲーマーには馴染みやすいです。範囲もそれほど広くはありません。LOSもありますが、ヘクス中心同士ではないので、案外見通しはいいです・・・。ああASLでもこれぐらい見通せれば・・・。

 戦闘の際にはスキルカードの攻撃力に、-2から+2までの戦闘値修正カードをランダムに引きます。1枚ファンブル(攻撃無効)と1枚クリティカル(攻撃力2倍)が入っています。これはモンスター側も同じです。そして、それらが出ると戦闘値修正カードをリシャッフルします。なので、必ずしも考えた通りのダメージを与えられません。実際に、モンスター側が2倍カードを出し、リシャッフルしたら次も2倍カードだったことがありました。スキルカードに治癒もありますので、まあいきなりキャラが倒れることはないでしょう。

 シナリオ1なので戦闘自体は10分程度で終わりましたが、教則本を読みながらなので少々時間はかかりました。とはいえ、丁寧に説明されているので何をすればいいかわからないことはないです。

 惜しいと思うのは、やはり洋物なのでイラストが日本人の感覚とはちょっとずれているところがあることでしょうか。「インプ」というと男の夢魔と言った感じですが、どっちかというと毛むくじゃらに口だけ。うーん、まあ、ねえ。後、キャラの種別が人間以外よくわからない。ホビットとかグラスランナーのような小柄な種族は、感覚的にシーフ(盗賊)向きで、体力ないけど手先が器用とか敏捷性が高いとかいう感じがしますが、このゲームではパワーファイターです。絵柄とは違いますがドワーフに近い?絵柄ではホビットの様な感じで、どっしりがっちりのドワーフではありません。

 楽しいゲームなのですが、さすがにプレイが重い『グルームヘイブン』は手が出せないかな。手を出したら他のゲームをやっている暇が無くなりそうです。タダでさえ積んでいるゲームが多いというのに。でも『獅子のあぎと』は25シナリオなので、ゆっくりとプレイしながら十分楽しめそうです。