ASL SKのソロプレイにおける秘匿の対策 その2 HIP

 前回は隠蔽(Concealment)の対策について述べました。今回は初期隠匿配置(Hidden Initial Placement:HIP)です。実はこちらの方が問題です。

 まず、大前提として『初期配置は適正に行う』はそのまま適用します。これがないと面白くありません。

 SKではHIPは砲兵器のみに適用されます。そして、HIPが剥がれるのは、砲や操作班の移動(射界CA変更を含む)や射撃(これらは砲側の事情)、16ヘクス以内のLOS(これは攻撃側の事情)が主な原因です。

 

 ではまず、なぜHIPをするのか考えてみましょう。私はあまり経験がないので以下の2つしか思いつきませんでした。

①最初に一方的に射撃する

 一度射撃したらHIPが剥がれますが、最初の一回は準備射撃などを受けることがありません。

②勝利条件が、その砲の破壊のため隠す必要がある

 この場合、あまり攻撃されない様な、ありえないところに配置することがあるかもしれません(マップの端とか)。

 

 逆に考えます。HIPは任意なので、それを利用しない理由は何でしょうか。

①CAによって、攻撃側の移動を制限できる。

 20mm対空砲(AA)は歩兵目標タイプ(ITT)の火力(FP)が1なのであまり脅威ではありませんが、わざわざ撃たれることはありません。迂回することでしょう。これにより時間を稼いだり、攻撃正面を限定したりできます。

 

 HIPの場合、使うかどうかは選択できます。そこで、前回見たように勝利条件を確認してみます。

①突破シナリオの場合

 これは移動する経路を長くし、時間を取らせることが必要なので、「HIPを利用しない①」が適正のように思えます。

②制圧シナリオの場合

 これはヘクスを守る必要があるので、攻撃正面を限定させるという意味で「HIPを利用しない①」がよいように感じます。ただし、砲の破壊・捕獲が勝利条件の場合はHIPしないと一気に攻め寄せられてしまいます。

③壊滅シナリオの場合

 こちらはできるだけ敵の戦力をそぎたいですからHIPを使って、初撃でも一方的に撃てる方がよいです。

 

 さて、それに対する攻撃側の行動についてです。

 砲の初期配置についてですが、まず戦闘序列(OB)でどんな砲があるかわかります。それにより砲のサイズによる配置制限で建物内にいるかどうかがわかります。それと合わせて、LOSが通らないと意味がないので、ある程度開豁地や道路といった見通しが広く確保できるところにいる可能性が高くなります。市街地なら長い一本道の端とかですね。

 そのような場所に対して、16ヘクス以内に入ったら囮部隊を出して射撃を誘うか、こちらからのLOSで視認するかという行動をとります。そこに砲がいなくてもです(ここ大事)。また、できれば開豁地ではなく建物や林などからこっそり覗くような感じがよいです。

 勝利条件的に見ると、②の制圧目的が砲ならば、広く分散して捜索する必要があります。このため、行動も広く動くようにします。またLOSが広くとれる場所に行くようにします。LOSが広くとれる場所はどこか?「決まっている。高いところさ。」(ギュンター・ノルト)

 

 まだ、砲の適正な配置すらわかっていない私ですので、これらのことは現在の私の知識と経験にのみ由来していることです。多分、まだまだ良い方法があると思います。これからも精進していきたいと思います。・・・続けるのか?ASL