シナリオ11をやる前に こーひーぶれいく

 アドバンスド・スコードリーダー(ASL)のスターターキット(SK)#2のシナリオ11を始める前に、今まで学んだことの復習と砲兵器の予習を行います。

 

 まず復習です。

①射撃グループ(FG)を作る

 特に相手が石造建物に籠っている場合、1個分隊の火力(FP)4~6ではロクにダメージを与えられません。確率50%程度でNMC以上の結果を得ようとするなら16FPないと駄目です。それでもMCに耐える人たちがいますが。そして、16FPを1個分隊ではSW持っていてもほぼ不可能です。

火炎放射器(FT)すごい

 24FPでTEM無視。つまり石造建物でも素の出目で確実にNMC以上の結果が得られます。射程が1なのは難点ですが、12FPで2へクス先まで撃てます。つまり道路の反対側の石造建物に攻撃できます。12FPでも9以下でNMC以上の結果ですので非常に効果的。臨機射撃もできます。

③ZOCがない

 なので、臨機射撃をされないもしくはすり抜け、防御射撃に耐えれば囲んでポンができます。4へクスのFGが作れれば16FPは確実にできますので、DMにして潰走不可で除去できます。生き残ったとしても、一斉に白兵戦に突入すればOKです。

分隊の能力を把握する

 アメリカ軍は火力、射程がありますが、指揮が低いので混乱しやすい。このゲームは一発除去ということはあまりありませんので、射撃グループを使って相手を混乱無力化し、蹴飛ばし続けていくか、③のように包囲して潰走不可で除去するかが戦い方になります。このため、士気が高い分隊は結構強いと言えそうです。

⑤移動が重要

 部隊をあちこちにフラフラと移動させて負けることがありました。一つ一つの移動は丁寧にやらないといけません。射撃については出目が悪いとどうしようもないので、ダイスの神様に毎日お賽銭を上げてお祈りする必要があります。

⑥混乱ユニットの使い方

 敵のユニットのあるへクスには入れません。つまり混乱したユニットでも、敵の通過を防ぐという立派な役割があります。なんか、屯っているゾンビを避けているような光景が目に浮かびます。

⑦6+1指揮官

 この人、どう使うんだろう?

 

 それと反省です。以下のルールを間違えて、または忘れていました。すみません。

・複数射撃頻度(ROF)が可能なのは色のついたダイスの出目だけ。2つのうちどちらかと思っていました。

・FTの隣接射撃(PBF)2倍はない。そもそも、FT使っているときPBFのことを忘れていました。だって、48FPのカラムってないですもの。

・煙幕のLOS遮断はない。妨害だけでした。つまり-1DRMのみ。多分Great War Commanderと間違えたのだと思います(不確か)。

・FGに指揮官はいらない。萎縮しないためにはユニットのいる全へクスに指揮官が必要でした。また指揮値を使う場合も同様です(ただし、最も低い指揮値を使う)。

・そもそも萎縮を忘れていました。その他、ELRも忘れています。麦畑の繁茂期も忘れています。緊急防御射撃も忘れています。残留FPも忘れています。ざっとルールを見直しても、これだけ忘れてプレイしていました。

・白兵戦では指揮官も除去される。1ユニットずつだと思ったので、分隊から除去していました。

・潰走時に元気な人たちも潰走に巻き込んでいました。可能なのは指揮官だけですね。

・FFMOとFFNAMの両方適用するのを忘れていました。いつもFFMOしか使っていませんでした。

 以下略。もっと沢山ありますが、全て書ききれません。ダメすぎです。

 

 次に予習です。

 砲兵器には命中判定があります。初めて命中(To Hit:TH)表を使います。なんかATTとかITTとかVTTとかNTTとかありますが(ないのもある)、シナリオ11で使うのは軽迫撃砲とバズーカです。なのでTH表で見ればATT・・・と、あれぇ?

 TH表にバズーカがない。???M2迫撃砲はあります。英語版のルールを見てもTH DRMという単語があるのでTH表を使うはずなのに?

 いきなり挫折です。

 それ以外のルールを見ると、命中判定して出目がTH表の数字以下なら当たりで、IFTで結果を出す、と。それほど難しくはありません。

 バズーカは2人以上でないと撃てない(分隊なら[イラストで]3人いるのでOK)。軽迫撃砲は建物に設置はできるが撃てない、と。まあ、ルーラも家の中では天井に当たって使えないしね。

 最大の問題はバズーカのTHです。なぜか手元にあるSK4(SK3は持っていない)のTH表ならアメリカ軍だしと思って見たけど、なんかSK2のTH表と見た目が違う。いずれにしろバズーカはありませんでした。

 仕方がないので、直接照準だし、無条件に命中でいいか。そう思っていたのですが、カウンターの裏にあることがASL本体のルールによってわかりました。よく読むとSKのルールにも書いてあった・・・。ルールをよく把握していない良い例ですね。しかし、このために本体ルールをざっと見ていたのですが、知らないルールがたくさんあります。これ、SKを卒業しても本体をやれるのでしょうか。不安になってきました。

 それはそれとして、バズーカを含む軽対戦車火器(LATW)で歩兵を撃つ場合は、相手が建物内にいないと効果がないようです。まあ、直接ぶち当てない限りそうかもしれません。でもシナリオ11では市街地ではないので、使うのが結構限定的になりそうですね。TEMはTHDRMになるので、石造建物は効果が薄そうです。

 

 次回からはSK2の残りのシナリオを細々とやっていきます。多分。

 

 沼に嵌りつつある気がしますが、でもまだ大丈夫。足首までしか浸かっていない。いつでも抜けられる。

 

 

 

世界三大捨て台詞について

 捨て台詞といっても、チンピラが主役にやられて逃げる時に吐く言葉ではありません。絶望的な状況でも、相手の降伏勧告をはねのけ、戦い続けるための言葉です。例えば・・・

 第二次大戦の末期、ドイツ軍の乾坤一擲の大攻勢アルデンヌの戦いで、ドイツ軍に包囲されたバストーニュの町を守り、ドイツ軍の降伏勧告に対して「Nuts!」と返したマコーリフ准将。この「Nuts!」こそがかっこいい捨て台詞だと思います。この後、バストーニュを解囲まで守り切りました。後に、冥王星会戦で圧倒的なガミラス軍からの降伏勧告に対し、沖田司令官は「バカめ」と返していますが、この逸話を元にしているのは有名な事です。

 さて、二つ目の事例は、紀元前ペルシアがギリシア諸国を征服しようと大軍を進めた際、狭隘地テルモピュライに籠って対抗したスパルタ王レオニダスがペルシア王の降伏勧告に対した捨て台詞。「モーロン・ラベ」超訳:俺の首が欲しけりゃ取りに来いっ)。これもかっこいい。

 そう、捨て台詞とはかっこいいものなのです。圧倒的な敵に対して、不退転の決意で戦う姿勢。それを凝縮したものなのです。決してチンピラのたわごとではないのです。

 

 ところで、人間というものは3つのものに安定を見るもののようです。例えば客先への提案事項についても3つ挙げるのがよいとされています。2つではもの足りない。4つでは多すぎて把握しきれない。比較して1つを取り上げるにしても、二択では何か選ばされている感じがするし、4つだと比較が複雑になりすぐに決められない。3つがいいのです。

 

 なので、今回のタイトルにあるように世界三大捨て台詞としましたが、実は上記の2つ以外思いついていませんでした。なので、少し考えてみましょう。

 

 例えば大坂夏の陣の折、真田幸村が吐いた言葉「関東勢百万も候へ、男は一人もいなく候」。圧倒的な敵に対していい感じではあるのですが、どっちかというと捨て台詞というより挑発しているような感じがします。

 アレクサンドロスの東征時、ペルシアとの最大の戦いガウガメラで、夜襲を進言する家臣にアレクサンドロスはこう言いました。「私は勝利を盗まない」かっこいいです。でも圧倒的な敵に対してというのは合っていますが、家臣に対して言った言葉ですしね。

 中世のイタリアで、幼い自分の子供を人質に取られて開城を迫られた女城主が、スカートをガバッと捲りあげて「そんなものは、ここからいくらでもひりだせる」と言って相手の大将(男)を唖然とさせたという例があります。これもいい感じではあるのですが、どうも男には理解しがたい感じです。対戦相手が圧倒的で、「そろそろ投了したら」と言ってきた時に、おもむろにズボンをずり下ろしてこんなことを言ったら、対戦してもらえなくなるどころか出入り禁止になりそうです。

 

 そうなんですね。対戦していて負けそうな時に言ってみたい。そして勇気を奮い起こしたい。それが、目的で、こんな駄文を書いているのです。

 まあ、歴史上から持ってくる必要はありません。自分で考えて、いざというときに使うのもいいのかもしれません。

 例えば・・・

「ワイのビクトリー号が泣いている・・・」

 ビクトリーは王将(旗艦)だからなぁ。

「ディオ・ロ・ヴォーレ(神がそれを望んでおられる)」

 それ、降伏決定じゃん。

「勝利の美酒を君に捧げよう。」

 それ負けてんじゃん。

「勝ったと思った方が勝ちなのである。」

 ただの負け惜しみですね。そんな事を言う人がいるから日本は負けたのです。

「投了などというのは、敗者のすることだ」

 まあ、その通りですね。

「あの丘を越えれば、見た事が無いものが見られるかもしれない。」

 完全に自分の世界に逝っていますね。

 

 どうもいい感じのものがありませんね。なんか、こう、圧倒的な相手に混乱状態にされられた時にうまいことを言ってみたい。

 「ワイのダイスが望んでおられる」と言っておもむろにダイスを振る。・・・あ、ピンゾロ。戦禍10。凶暴化だぁ。ガタン(ゲーム卓をひっくり返す音)

 

ASL SK1のシナリオ6をやりました その3

 前回もドイツ軍はボロボロにされました。

 何が悪かったのでしょう。そもそも、第1ターンにソ連軍に取りつかれるような配置がいけなかったのでしょうか。そこで、次は下図のような配置にしてみました。いきなりソ連軍の大群に囲まれることはなさそうです。

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再々考えた初期配置

 下図は第1ターンのドイツ軍移動フェイズ開始時です。ソ連軍はだいぶ慎重に進んできています。なお、すでにソ連軍1個分隊が混乱、1個分隊が除去されています(ドイツ軍の出目が良かった)。

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第1ターン ドイツ軍 移動フェイズ開始時

 第2ターンのソ連軍の防御射撃フェイズ(ドイツ軍の射撃)です。両軍とも射撃グループ(FG)を形成して撃ち合いの態勢になっています。前回までのソ連軍に蹂躙されるドイツ軍に比べると格段に良くなっています。

 FGは分隊が繋がっていないとだめなので、ドイツ軍はソ連軍の中央に射撃を集中します。ちなみにO8の4-6-8分隊もLOSが通っています。合計24FPです。結果は8-0指揮官がPINになっただけでした。まじかぁ!

 ソ連軍はドイツ軍9-2指揮官にお返しです。1MCでしたが耐えました。

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第2ターン ソ連軍 防御射撃フェイズ(ドイツ軍が射撃します)

 第3ターンのドイツ軍準備射撃フェイズ開始時です。ソ連軍ターンの時に無理攻めしたせいか、ソ連軍がボロボロになっています。特に白兵戦でソ連軍指揮官2ユニットが除去されたのが痛いです(赤丸の2カ所)。西側の建物は完全に攻め手がなく(ちなみにソ連軍MMGは落ちているだけ)、東側の建物は混乱しているソ連分隊が回復してようやく1対1(こっちのLMGも落ちているだけ)。しかも指揮官なし。中央の建物もちょっと手が届きにくそうです。

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第3ターン ドイツ軍 準備射撃フェイズ開始時

 ソ連軍の敗因は第3ターンに無理に白兵戦に持ち込んだことでした。前回までのソ連軍では白兵戦で3対1の兵力差がありましたが、今回は1対1(ドイツ軍の防御射撃の目が走って混乱させられた分隊が多かった)。出目のせいもあるとは言え、もう少し兵力差があるように白兵戦を持っていくべきでした。まだ3ターンも余裕がありましたので。

 

 沼に嵌りつつある気がしますが、でもまだ大丈夫。足首までしか浸かっていない。いつでも抜けられる。

ASL SK1のシナリオ6をやりました その2

 前回ソ連軍にボコボコにされたドイツ軍ですが、初期配置を再度考えてみました。

(条件)

①3カ所の建物の防御に3個小隊(9個分隊)とLMG3にMMG1

ソ連軍は14個分隊(うち5分隊は第3ターン)

 

 数の上ではソ連軍が多いですね。それに士気が高いのも注目です。つまり混乱無力化は難しい。第1ターンのソ連軍は9個分隊で同数ですが、それはソ連軍が戦術予備を選択した場合のことです(SSR2)。

 3カ所守るといっても、1カ所は落ちてもかまわないので、最終的にどの2カ所を守るかです。少なくとも3カ所に1個小隊ずつでは、主導権があるソ連軍に1カ所攻められ(3対9)アウトです。そして戦術予備が東から来れば前回同様一気に東側の建物に迫られますソ連軍は3カ所攻めるのではなく2カ所攻めればいいのですから。

 前回の失敗は西側の建物を放棄したことでした。第2ターンに落とされては勝ち目がありませんね。それもCXで一気に突破されましたので、ここの守りは必要です。

 また、東側の守りも重要ですが、最初から建物に張り付ける必要はないでしょう。ソ連軍がどこから攻めるか見極めたうえで、余った部隊を回す形がよいと思います。

 そこで今回の初期配置は下図の通りです。あまり突出した分隊がいないようにしました。これでどうか。

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新しく考えた初期配置

 ソ連軍としては前回より攻めにくいですね。東北の隅が攻め手になりそうですが、開豁地なので撃たれます。前回のように一気に攻め寄せるとしたらドイツ軍の最右翼でしょうか。さもなくば西から南に回っていく方法がありそうですが、時間がかかります。

 

 下図はソ連軍移動フェイズ終了時です。戦術予備を置かず、全力でドイツ軍右翼にかかってきました。また、CXですり抜けていく人たちもいます。ドイツ軍右翼は危機的な状況です。まさにソ連軍の冬季攻勢です。

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第1ターン ソ連軍 移動フェイズ終了時

 そして第1ターンのソ連軍終了時です。これはひどいドイツ軍の右翼は消滅しています(1分隊だけ近接戦闘をしていますが1対3ですので時間の問題)。ソ連軍は1個分隊が除去されていますが、それ以外は無事です。ドイツ軍は2個分隊と9-2指揮官+LMGが除去されています。ダメかな。

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第1ターン ソ連軍終了時

 今回のドイツ軍の敗因は右翼に隙間を作ったことでしょうが、さりとてB7やC7の建物辺りに回す兵力がありません。FGを形成せずに分隊をばらしても4FPですのであまり効果的な抑止になりそうにありません。何しろソ連軍の方が分隊の数が多いですから。

 流石、SK1最後のシナリオだけあって、難しいです。これはしばらくドイツ軍の配置の研究で時間がかかりそうです。なかなか大砲を撃つまでに至りませんね(SK2のシナリオ11に行けません)。

 

 沼に嵌りつつある気がしますが、でもまだ大丈夫。足首までしか浸かっていない。いつでも抜けられる。

ASL SK1のシナリオ6をやりました その1

 アドバンスド・スコードリーダー(ASL)スターターキット(SK)#1最後のシナリオ6をやりました。

 今回は、アメリカ軍AQカウンター?(まだよくわかっていない)の3へクスのうち、2つをソ連軍が支配すればソ連軍の勝利です。で、初期配置で考え込んでしまいました。守るべきカ所は3カ所で、ドイツ軍は3個小隊。ソ連軍は増援(第3ターン)に北(マップ上)と東(マップ右)からやってきます(右上の角にいる人たち)守りにくい。

 そこで考えたのは下図の配置です。(多分)東からくるソ連軍は第3ターンなので、最初に北側に向かって重点的に配置しました。そして、射撃グループ(FG)を作りやすいようにまとめました。

 この配置、実は大きな穴がありました。第1ターンにわかります。

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初期配置

 ところでユニットの数値ですが、ここの所。火力6のアメリカ軍を相手にしてきたので、ソ連軍4は心が和みます。・・・と思ったら、士気8かぁ高っ!さすが親衛。シナリオは1941年12月なのにソ連軍はやる気満々です。

 

 第1ターンのソ連軍移動フェイズ終了時です。1個小隊にCXでスッコリ抜かれています。【(追記)この移動、1へクス多いです。Y5の道路を通らずにY6-X5と斜めに突っ切っていました。まあ、大勢に影響はなかったでしょうが。】また、ドイツ軍の左翼に配置した分隊ガッツリ包囲されています。これ、全部FGになりますね。しかも火力2倍で。頭が痛い。

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第1ターン ソ連軍 移動終了時

 第1ターンのソ連軍前進射撃フェイズは耐えたものの、白兵戦フェイズで包囲されたドイツ軍分隊壊滅しました。ここで、ドイツ軍は右翼の小隊を中央に回します。これはミスでした。第3ターンには東からソ連軍が来るのにガラ空きになっています。

 下図は第2ターン、ドイツ軍準備射撃フェイズ開始時です。すでに建物1つはソ連軍に占領されています。これはあきらめるしかないでしょう。

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第2ターン ドイツ軍 準備射撃フェイズ開始時 右上にソ連軍増援の影が

 そして魔の第3ターン、ソ連軍開始時です。第2ターンに回したドイツ軍は間に合っていません。

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第3ターン ソ連軍 開始時

 そしてソ連軍移動フェイズ終了時。わらわらと目標建物に群がります。

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第3ターン ソ連軍 移動フェイズ終了時

 最終的にこの建物はソ連軍に奪われ、さらにCX上等で走った部隊も白兵戦で除去されました。ソ連軍の9-1指揮官配下の分隊が南から回り込もうとしましたので、奪還どころか最後に残った中央の建物も危なくなり、ドイツ軍の投了です。

 

 さて、ドイツ軍の敗因は何でしょう。

 まず、初期配置が悪かったですね。ドイツ軍左翼の離れた場所に2個分隊+指揮官+LMGだけではちょっと弱かったようです。ソ連軍は士気値8なので、なかなか混乱しませんアメリカ軍とえらい違いです。

 次に第1ターンに右翼の部隊を左翼に回し、第2ターンに右翼に回すといった無駄な移動がありました。とはいえ、この部隊を第1ターンから第2ターンに東の建物の周辺に回すなら初期配置でやっていてもよかったかも。いや、そうするとソ連軍がこちらからやってくるか。

 いずれにしろ、ドイツ軍の初期配置と移動が難しいゲームです。

 

 沼に嵌りつつある気がしますが、でもまだ大丈夫。足首までしか浸かっていない。いつでも抜けられる。

『Paolo Mori's BLITZKRIEG!』の紹介

 『BLITZKRIEG』というゲームなら、なんかどこにでもありそうですが、今回のはPSGの『Paolo Moriさんが作ったBRITZKRIEG!』です。PSGという会社は、私もよく知りませんが、イタリアの会社のようです。Paoloさんはウォーゲームよりもボードゲームよりの方ですが、それでもウォーゲームに関心があり、常々簡単に第二次世界大戦全体を再現できないかと考えていたそうです。今回は、その考えが結実したものになりました。

 下がマップボードです。

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マップボード

 なんか、地雷犬がここ掘れワンワンしている気がします。

 この5つのエリアは戦域になります。また、左上には第二次大戦全体の勝利ポイントトラックがあります。最終勝利はこの勝利ポイントで争われます。25の所が赤いですが、ここが終了ポイントになり双方25ポイント持っていると連合軍の勝利になります。

 さて、下がユニットです。このユニットを各戦域の大きな四角いボックス(戦闘スペース)に配置していきます。

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ユニットトークンの例(左から海軍、空軍、陸軍、提督、将軍)

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特殊兵器トークンの例(左から原爆、研究、電撃戦、スパイ、爆撃、戦闘スペース効果無視)

 少し地雷臭が減りましたか?微妙ですか?

 各トークンの左上に書かれている数値がその戦域での勝利ポイント(戦争全体ではありません)に関係してきます。

 ユニットトークンは連合軍、枢軸軍で分かれており、これを素敵なバッグに全具入れて無作為に取り出して、相手から見られないように素敵な衝立の裏に隠しておきます。

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素敵バッグ

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素敵衝立

 最初は3つのユニットトークンを素敵バッグから引いて手元に隠しておきます。

 次にこれらのトークンを枢軸軍から交互に戦闘スペースに配置します。

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ユニットトークンの配置の例

 各戦域は複数のキャンペーンと呼ばれる行に分かれており、上のキャンペーンが終わらないと下のキャンペーンに配置できません。

 上記の例では、最初に東ヨーロッパ戦域で枢軸軍(多分ドイツ軍)が陸軍を置きました。ちなみに各戦闘スペースの色はどのユニットトークンを置けるか示しており、茶色は陸軍か空軍、水色は海軍か空軍、両方ある場合はどれでも置けます

 さて、ドイツ軍が陸軍1ユニットを置きましたので(多分ポーランド戦)、上の細長いマス群(その戦域の勝利ポイントトラック)の赤いキューブをドイツ側に1動かします。次に連合軍ですが、次の戦闘スペースに置くとおける戦闘スペースがなくなる、つまりキャンペーンが終了します。キャンペーンが終了したときにその戦域の勝利ポイントが多い側が一番右の盾マークの数字(この場合2)を大戦全体の勝利ポイントとしてもらえます。ちなみにタイの場合(勝利ポイントキューブが赤のマスにある場合)は両方の側がもらえます。

 連合軍のターンですが、陸軍の2を置くか1を置くか決める必要があります。ちなみに手元にある場合のみです。無いと置けません。1を置くと勝利ポイントがタイで両方が2大戦勝利ポイントを貰えますが、2を置けば独占できます。

 手元にあるユニットトークンと相談しながら決める必要があります。ただし、手元に海軍ユニットトークンしかない場合はここに置けません。みすみすドイツ軍に置かれることになるでしょう。つまりポーランド戦はドイツ軍の勝利(東ヨーロッパに連合軍は海軍しかもっていなかったため)。史実に即するとこんな感じでしょうか。

 東ヨーロッパ2つ目のキャンペーンはギリシャ?ですかね?最後に海軍があるし。3つ目は独ソ戦でしょう。長いし。

 

 こんな風に各戦域で戦うのですが、これ、つまり、このマップは「空間」を表すマップではなく「時間」を表すマップなのです。そのことがわかると味わい深くなります。地雷臭と言ってごめんなさい。それでも、太平洋戦域のように海軍主体(空軍も可能)の戦闘スペースになっていたりとか、ちゃんと「空間」も意識されています。

 

 ところで、各戦闘スペースに書かれている絵ですが、これはそこにユニットトークンを置いた側が絶対実行しないといけないスペース効果です。基本的には置いた側が有利な効果になります。手元に置くユニットトークンを増やしたり、前述の特殊兵器トークンを引いてきたり、相手のトークンを減らしたりします。

 

 このゲームはソロプレイルールがあります。別途ソロプレイ用のトークンがあり、これを引いて相手方の行動を制御します。ちなみにPLAYING SOLO WITH THE NIPPON EXPANSIONと言って太平洋戦域のみのルールもあります。Paoloさん、日本が好きなんでしょうか。

 

 少しやってみると結構簡単で早く終わります(20分で終わると書いてある)。それでも相手の手を読みあい、どのキャンペーンを片付けていくか考えることもありますので、楽しいゲームです。ミニミニ世界大戦なども流行っているので、このゲームももっと広まればいいのにと思いますが、多分箱絵で損している

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素敵な箱絵

 

ASL SK1のシナリオ5をやりました

 今回はスターターキット(SK)#1のシナリオ5です。舞台はノルマンディです。なので、前回と変わってアメリカ軍が攻撃側です。ドイツ軍は2個小隊+増援4個分隊で、石造建物を守ります。対するアメリカ軍は、初期配置は1.5個小隊ですが、増援が2個小隊+不確定数(最大で9個分隊、最低でも7個分隊)と優勢です。

 で、戦闘序列を見ていたら・・・6+1指揮官!なんじゃこりゃぁぁぁ!ドイツ軍の(初期配置では)2人しかいない指揮官のうち1人がこれかぁ。イラストを見ると現場指揮官というより将軍みたい。そうか、将官クラスは戦意(士気)が低く、部下も統率できない(指揮値がプラス)人たちなのだな。使いようがあるの、この人?それが今回のお勉強かな。

 とりあえず初期配置です。前回、射撃グループ(FG)の威力をまざまざと見せつけられたので、今回はできるだけ分隊を隣接させました。マップの外にいる人たちは増援です。そのあたりに出現します。

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初期配置

 順次進んで、第3ターンのドイツ軍の準備射撃フェイズ開始時です。アメリカ軍が結構押し込んでいますが、残りのアメリカ軍ターン数は2ターンです。後ろで混乱している人たちは多分回復できるでしょう。林にいる3-4-6×4ユニットが後ろから攻められるでしょうか。ちなみにドイツ軍の6+1指揮官はO4の混乱した分隊と一緒にいます。元気です。

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第3ターン ドイツ軍 準備射撃フェイズ開始時

 第5ターンのアメリカ軍の準備射撃フェイズ開始時です。4へクスの石造建物からドイツ軍を駆逐しないといけません。1つは確実の取れますが、残りは結構難しそうです。

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第5ターン アメリカ軍 準備射撃フェイズ開始時

 結論としては、アメリカ軍が攻め切れませんでした。隣接したところを2倍FPで撃たれてボロボロとDMにされました。また、ドイツ軍の混乱ユニットが邪魔をして、隣接するへクスが制限されたのも痛いです。蹴飛ばし続けてこんなことになるなんて。混乱ユニットの新たな使い道に目覚めました。ちなみに6+1指揮官は元気です。

 

 今回、白兵戦で理解を間違えているのに気が付きました。複数分隊が参加していても、除去値以下が出ると全部除去されるのですね。EXのように対消滅かと思ってしまっていました。まあ、いずれにしても次の射撃で混乱させられて敗走したので、あまり大きな影響はなかったですが。

 

 今回はアメリカ軍が結構積極的に隣接→白兵戦を行って最初の道を開いたので(損害も大きかったが)、二匹目のドジョウを狙ったらボコボコにされました。でも、多分手はなったのでしょう。それとも、いい手があるのでしょうか。教訓としては、「痛いのを怖がっていたら道は開けない」です。

 

 沼に嵌りつつある気がしますが、でもまだ大丈夫。足首までしか浸かっていない。いつでも抜けられる。