「「戦争」は許されるのか?」(稲葉義泰)という本を読んでいます。国連憲章や国際法から見て「戦争」とは何かとかを述べた本です。結構わかりやすく書かれています。
で、国連憲章の中で「敵国条項」というのがありました。聞いたことがあると思います。旧枢軸国(日本、ドイツ、イタリア、ルーマニア、ハンガリー、ブルガリア、フィンランド)に対しては、安保理の許可が無くても攻撃できるというものです。もちろん、これらの国が侵略的行為をしそうになったらですが。でも、現状は死文化されています。
これら旧枢軸国以外は、国連に加盟していて「平和愛好国」という事になっているそうです。どの口が言うのやら。で、現在は、旧枢軸国も国連に加盟していますので「平和愛好国」扱いされており、また、「敵国条項は無効である」という認識は国連決議の中にもあって、削除することは決まっているようです。が、現状削除されていません。
なぜかと言えば、条項の削除が面倒だから。
なんと言うか、面倒だから後回しって、ずいぶん馬鹿にしたものです。私は死文化した時点で即座に削除するのが誠意だと思うのです。たとえ面倒でも。常任理事国はいつまで戦勝国気分なのでしょうか。これら特権階級があって、敵国条項に縛られている被差別階級がある。国連は平等でも何でもありません。こういった点でも国連害悪説を唱えるのです。第二次大戦はまだ続いている。