今も昔も変わらない

 「応天の門」(灰原薬)というマンガがあります。1巻から買っています。内容は「応天の門」なのだから応天門の変の事だろうと思ったのですが、概ねそのあたりの時代。主人公は、文章生(学生)の菅原道真。頭がいいけど世間にひねています。で、道真に不可思議な事件を持ち込んで解決してもらうのが、日本史上最大のプレイボーイ(もうボーイという歳ではないですが)在原業平。「この世に不思議なことなどない」と言って合理的に事件を解決するのは「陰陽師」にも繋がります。道真をホームズとするなら、業平は検非違使(警察)なので、レストレードかグレグスンあたりでしょうか。で、最初は市井の事件とかですが、次第に貴族なんかの事件になってきたりします。華麗な平安貴族たちですが、裏を返せば嫉妬だのなんだのとドロドロの人間関係。これが事件を呼ぶわけです。

 さて、最新18巻末には、作者が宝塚を観劇して感激しるマンガが載っていました。「応天の門」が舞台になったのですね。で、それを読み終えて、ふとニュースを見たら宝塚のいじめ自殺問題を丁度やっていました。華麗な宝塚も裏を返せばドロドロなんですね。昔も今も、綺麗なものの裏は汚いものなのかもしれません。