上陸士官は大変

 今日は6月6日。言わずと知れたノルマンディ戦の開始日です。私のウォーゲーム人生はノルマンディ戦に始まりましたので、ある意味、今日は記念日です。

 最近はGMTの「The Battle for Normandy」を手に入れたので、ルールブックを読んでいます。和訳ありがとうございます。

 このゲームは、エポックD-Dayとほぼ同じエリアですが、マップ7枚(!)で大隊単位(中隊に分割あり)。エポックはフルマップ1枚、連隊単位ですので、まあ、その規模が分かるというものです。エポックD-Dayはオマハ上陸海岸は2ヘクスですが、このゲームでは7ヘクス。

エポックD-Dayのオマハ

The Battle for Normandyのオマハ

 ちなみにビッグゲームのSPI/HJ「大西洋の壁」は9ヘクスです。

大西洋の壁のオマハ

 大体のノルマンディ戦のゲームでは、6月6日夜間の空挺降下と6月6日の上陸侵攻は、他のターンと別のシーケンスになっています。このゲームも同様で、夜間の空挺降下と6月6日AMターンは特別ルールになっています。

 空挺降下が細かい。「大西洋の壁」以外で先導ユニットがあるのはこれぐらいでしょうか?MMPのGTS「The Greatest Day: Utah」は所持していませんので知りませんが。まず、先導ユニットが降下します。勿論ズレます。次いで各空挺大隊が3個中隊に分割され、降下精度を決めるダイスを振ります。結果はズヘクス数が1D6の半分、1D6、2D6です。そして、各中隊に対して、上記のズレ量を適用していきます。2D6とかになったら出目は2~12ヘクス。輸送機のパイロットの腕が悪かったのか、天候のせいか。バラバラになった中隊は、空挺降下と3つの上陸フェイズで、それぞれ1ヘクスしか動けませんので、最大4ヘクス以内にいないと大隊に統合できません。6月6日PMターンは通常通り動けます。

 上陸侵攻も、3フェイズ(=3波)に分かれています。それぞれの波のヘクスに1個大隊相当が置けますが、中隊にばらして歩兵中隊と戦車中隊を一つの波に入れないと諸兵科連合効果を得られません。さらに海岸でスタック制限がありますから、前の波が前進できないと、後ろの波が上陸できないという。ルールブックにも、上陸する部隊の計画はきちんとしないといけませんと書いてあります。確かに、渋滞して先に進めないと上陸すらまともにできない。砲兵は大隊から中隊に分割できませんので、先が詰まっていると上陸できず、支援も行えません。上陸士官の苦労が偲ばれます。