「ナポレオンと言語学者」(ダニエル・メイヤーソン)

 ヒエログリフを解読したフランスの言語学者ジャン・フランソワ・シャンポリオンの話とナポレオンのエジプト遠征の話を書いた歴史小説です。

 読んだ時、著者はイギリス人かなと思ったのですが、アメリカ人のようでした。いや、ナポレオンとフランス人の記述が酷いので。

 内容としては、タイトルの様にナポレオンとシャンポリオンの交流の話はほとんど出てきません。また、シャンポリオンヒエログリフの謎を解き明かした時期とナポレオンのエジプト遠征の時期が全然被らないので、時間が行ったり来たりします。それと、どちらの話も今一中途半端な感じがしました。シャンポリオンヒエログリフを解き明かす部分は、なんかいきなりな感じですし、ナポレオンのエジプト遠征の方も行軍が大変だったというところだけで、ピラミッドの戦いなんかもほとんど描かれていません。

 でもまあ、ナポレオンのエジプト遠征については、さほど書かれたものがないし。一応は知的満足はありました。