ボンバだから

 読めずに溜まっていたゲーム雑誌を細々と消化してきて、ついにCMJ最新号を読み始めました。今号はタイ・ボンバの仮想戦がテーマで、ボンバ自身の歴史考察記事が巻頭に載っています。

 前回の「明日なき世界」の時もそうですが、どうも興味をひくテーマではありません。今回、巻頭記事を見て、その理由が分かった気がしました。

 「群燕のルフトヴァッフェ」世界では、日本は原爆を落とされ史実通りに降伏しています。しかし、ドイツはまだ元気。そこで、連合軍はドイツの都市に原爆を落とそうという、その1日を描いたものらしいです。

 ボンバは原爆を過大評価し過ぎています。ボンバが原爆大好きなのは有名で、作ったゲームには大体キノコ雲カウンターがあります。

 前にも書きましたが、私は戦略爆撃では国家が降伏しないと考えています。原爆も、結局は戦略爆撃の一種です。なので、日本が原爆で降伏したという歴史考察はあり得ないと思います。大体、戦略爆撃で言えば、東京大空襲の方が何倍も死者が出ていますし、しかもこちらは首都です。それなのに、その後、5か月も降伏していません。日本が降伏したのはソ連が参戦したのが一番大きい原因だと思います。日本はソ連を仲介として講和しようとしていたのですが、それがチャラになったのですから。

 ボンバ世界では、ソ連はまだドイツと交戦中です。とても日本に宣戦布告する余裕はありません。そもそも史実でもドイツが降伏してから戦力を極東に回すのに数か月かかっています。

 上記の理由から、日本が史実通りに降伏することはあり得ないと思います。

 つまり、興味が惹かれない原因は「ありえない世界観」でのゲームだから、という事になります。

 まあ、ボンバが原爆好きなのは仕方がないですね。何しろ名前がボンバーなのですから。