南北戦争関連の本

 今日は5/15事件の日ですね。とはいえ特に何も行事とかないですが。それより沖縄返還50年の方がニュースになっています。
 道志村の女児行方不明事件では遂に遺骨が少女のものと判定されたようです。とはいえここからが大変です。遺族としては遺骨全部見つけないと気が済まないでしょうが、子供の骨は柔らかいのでどの程度残留しているか。それにただ見つければいいというものでもありません。事件性を考慮すれば、骨とその周辺の土壌も重要ですから警察も慎重に捜索する必要があります。表土を剥いでふるいにかけ、ふるいにかけた土壌も捨てずに残し、ふるいの残ったものから遺骨を探し・・・。それを沢の上流も下流もやらないといけない。しかし大体は無駄足に終わる。私はこんな細かい作業は無理ですね。頭が下がる努力だと思います。
 戦争が悪だと思っていても、自国が始めた戦争を終わらせるべきだと大衆は言わないものです。ロシアの民衆の感情から言えば、勝って終わらないと終わらせるべきではないというのが本音でしょう。ただ単に終わればいいとは思っていないと思います。そもそも歴史上、国民の大多数の意見で為政者が戦争を終わらせた事例はありません。

 

 南北戦争の勉強のために、『南北戦争 49の作戦図で読む詳細戦記』の巻末資料で出ていた参考図書のうち、アマゾンで購入できる2冊(『南北戦争の歴史』、『南北戦争の遺産』)を注文しました。
 そのうちの一つ『南北戦争の遺産』(ロバート・ペン・ウォーレン著/留守晴夫譯)ですが、南北戦争の「遺産」と書かれているように南北戦争の経過自体については書かれていません。むしろ南北戦争によってどのような影響をアメリカ人が受けたかなどが短編の評論で書かれています。また南北戦争と直接的に関係ないことも書かれています。所謂評論集のようなものでした。前書きや解説を含め約120ページ。いくつかのテーマに分かれた15編の評論。まあある程度の勉強にはなります。
 ところで、この訳本ですが、旧仮名遣い、旧字体で書かれています。この原本の出版は1961年だし、訳本自体も2011年出版だし、訳者は戦後生まれだし、何故古臭い文体で訳したのか意味不明です。結構読みにくい。戦前の国語力が問われます。訳者の自己満足のための出版なら問題ないですが、広く人に読んでもらおうというなら読みやすい文体にすべきと思います。これはゲームのルールブックも同じですね。
 ちなみに訳者の「晴夫」の「晴」の字は臥竜点睛の「睛」の字のヘンが日になっているものが正解で、IMEパッドでも出てきませんでした(手書きが悪かったのかも)。なんとなく、その辺に旧字体で書かれている秘密があるかも。


 もう一冊『南北戦争の歴史』(B.I.ワイリー著/三浦進訳)は「新アメリカ史業書」シリーズの一冊で、1976年出版の古い本です。こちらは未読ですが英文のタイトルが「The Road to Appomattox」とあるように南部連合国の敗因について書かれたもののようです。