言い方を変えれば事実を捻じ曲げられる

 東京の新規感染者は6000人超。やっぱり気が抜けません。

 

 ウクライナのゼレンスキー大統領の日本国会演説を聞きました。各国の演説でも、その国のことを語っていたので、よく調べているなと思いました。日本では「北方領土」とか「日露戦争」かなと思ったのですが、どちらも今の日本人には響かない気がしていました。北方領土はほぼ一部の人ですし、日露戦争の栄光は太平洋戦争で喪失しています。ところが実際の演説では、「原発」、「サリン」、「核」、「復興」と予想の斜め上を行かれました。さすがです。ウクライナに栄光を!

 

 さて、会社の後輩の始業メールで面白い事を言っていました。
 「修復を待っていたのでは遅いので稼働することを決定した」というニュースの見出しについて、下記の4パターンを紹介しています。

①修復しないまま稼働
②修復せず稼働
③修復を待たずに稼働
④修復着手を待たずに稼働

 同じ事実を報道しているのですが、これらからは別の印象を受けます。
 ①と②では、何やら「修復する意思がなく稼働した」という感じを受けます。一方、③は「修復が完了していないのに稼働した」と受け止められ、④は「修復を始めていないが稼働した」と取れます。①と②を意図的に見出しにしたのであれば「マスコミの悪意」が見えますし、そうでないなら見出しというものに対する「お勉強が足りていない」と思います。マスコミの質が落ちたものです。
 マスコミのいう事を頭から信じている人や、逆に頭から否定する人(トランプや昨日の日記のように)がいます。いずれも困りものです。「頭から」というのはよくありません。いろんな見方があるのですから、それらを比較検証しないといけません。まず、見出しや記事について「自ら批判的に考えること」が重要ではないかと思います。とはいえ、現在の画一的な学校教育では、なかなか身に付かない事でしょう。何しろ「素直な子」の方が教師としては扱いやすいですから。